元禄14年7月24日。午(午前11時)前、伏見町傘屋茂兵衛が傘に油をひこうとして、少し目を離した隙に傘1本が空に舞い上がる。雲の間を出たり入ったり、少しの間飄々と舞い廻る。その間に湿って紙が破れ、大船町河井孫兵衛という町人の土蔵の屋根に落ちる。大勢の見物人が集まる。つむじ風によるものとはえ、珍しいことであった。