宝永3年11月16日(ママ)。9日に厩が焼けた際、万一のために又蔵宅では武兵衛を庭へ出して逃げ出す準備をしていた。そのうち武兵衛はひそかに椵(椴、とどまつ?)の木に登った。人々は見失ったと大騒ぎとなった。そのうち見つけ出してなだめて下ろし、また一間に入れて置いた。