正徳5年1月19日。山村甚左の男の子が疱瘡で死ぬ。10歳。あらかじめ死期をわかっていたと。大概伊左衛門の子7歳は少し前の晩方に急に髪を結っていると、人魂がたった今出たから死んでしまうと急いで結わせた。家では冗談だと思ったが、持仏堂へ駆け込み、合掌してうつ伏せになり、そのまま息が絶えてしまった。
正徳5年1月19日。昨年冬、建中寺内戸田源五右衛門のところにあった作事道具がたくさん盗み出され、打ち出される。建中寺の裏門から車で引き出すと云々。門番1人と御霊屋附の中間1人が調べられるが、その後何事もなく赦される。近頃、売った者と買った者が町々に預けられる。板200束ばかりと云々。建中寺隠居香誉はかなり板を買うと云々。