1962年5月3日――東京都荒川区で発生した未曾有の列車事故 1962年5月3日午後9時36分、東京都荒川区の三河島駅付近で、日本の鉄道史に残る大惨事が発生しました。この事故は、複数の列車が絡む大規模な衝突事故であり、160人が死亡、296人が負傷するという悲劇をもたらしました。 「ガタンという音がして、次の瞬間、ものすごい衝撃が走った。乗客が一斉に前に投げ出され、悲鳴が響き渡った。」 この日、事故現場では3本の列車が絡む多重衝突が起こりました。 事故の経緯――警報を無視した列車と連鎖する悲劇 第一の事故(午後9時36分) 常磐線の上り普通列車(松戸発上野行き)が、三河島駅の手前で停止信号を無…