斎藤真理子「韓国文学の中心にあるもの」を読んで、戦争の「副作用」というものを強く意識させられた。1950年に勃発した朝鮮戦争は53年以降は休戦状態のままで戦争は終わっていない。BTSの徴兵問題だって、北朝鮮がやたらとミサイル実験をするのだって「戦時中」であるのが根っこにある(それだけじゃないだろうけど)。 韓国文学の中心にあるもの 作者:斎藤 真理子 イースト・プレス Amazon 斎藤真理子さんは翻訳家。近年やたらと点数が出ている韓国文学翻訳者のエース格である。帯によると、韓国文学は「こんなにも面白く、パワフルで魅力的」だそうだが、その根底には戦争があるという。 湾岸戦争あたりから戦争はテレ…