2023年の本屋大賞受賞作『汝,星のごとく』の続編であり,2024年本屋大賞ノミネート作でもある小説。 表紙から『汝,星のごとく』の続編だと分かる美しい刺繍のデザインされた装丁。 発売されてすぐに借りて読んでいたのに,本屋さんで偶然サイン本に出会い買ってしまう。 内容はというと,続編としては申し分ない。個人的な意見だけれど,続編はがっかりすることもあるけれど,本作は「続編があってよかったな」と思える。 きっと作者としても,一冊のなかに書ききれなかった部分があって続編も含めて一つの作品に仕上げたのだと思う。 『汝,星のごとく』では触れられていない北原先生の過去にまつわる話と,櫂の作品としての「汝…