「今度の土曜日に運動会があるの!」 と、子どもたちがまん丸いパパに似た大きな目を輝かせてはしゃいでいた。 だからどうしたというのだ。 と思う親がいるのだろうか。 どうやらいるようだ… 運動会がどうしたというのだ。 とんでもない親である。 運動会で会社を休める社会にできる人間がいるとするならば… 大◯翔◯さんぐらいだろうか… その男の目頭が熱くなっていたのに気付いた人間はいないのである。 そうだ。 子どもの晴れ舞台などお構いなしのこの社会に、男は絶望していたのだ。 しかし、どうだろう。 ある意味では家族の為に戦っている男。 しかし、本当に大事な時に戦っていないように見えるのは気のせいだろうか。 …