この続きです。ある人が、処理水問題は「科学vs非科学」の闘いだ、といってました。私の認識では、この対立図式に当てはめるのが科学主義であり、科学主義から「非科学の価値」を擁護する意味が、この構図に隠れているのだと思います。科学を扱う人間の思想が科学に意味と価値を与えるのであって、科学的事実はいかなる判断も内包しない。科学自身が自律的に科学の意味と価値を判断可能であるならば、社会に人間が存在する意義などない。科学の成果を認めたうえで非科学の価値を等閑視しない態度と科学の成果それ自体を否定するタイプの「非科学/反科学」とを同じ文脈にのせる乱暴を私はいたしません。(後者は論外なので。近隣国で顕著な非難…