※この記事は、修論・博論に取り組んでいる社会科学系大学院生の皆さんを念頭におき、筆者の指導経験をもとに、拙著(『ハイブリッド・エスノグラフィー』2018年、新曜社)第6章の議論の一部を紹介するものです。予めご承知おきください。 筆者は、社会学、文化人類学、社会情報学の分野で、大学院生の皆さんの修士論文、博士論文に向けてのリサーチデザインをきく機会があります。その時、研究主題(テーマ)に対して、どのようにアプローチし、具体的にいかなる議論を展開するかの方向性を考える際に、参考にしてほしい枠組みとして紹介するのが、アメリカ社会学の泰斗Abbottが、社会科学系大学院生に向けて、博士論文のリサーチデ…