僕自身、生徒たちにもよく伝えているが、天才のやり方をそのまま真似しないほうがいいと思っている。 そもそも、天才とは何かを一言で定義するのは難しい。生まれ持った才能なのか、育った環境の影響なのかは分からないが、とにかく秀でた人をそう呼ぶ気はしているが。 これは何も、有名なアスリートに限った話ではない。身近な友人にも、いわば天才と呼べる存在がいた。 例えば、僕が目で追えなかった高速で動く生き物を一瞬で捉え、その種類まで言い当てる驚異的な動体視力の持ち主がいた。 また、専門的な用語を流暢に使いながら、一貫した説明を即興でできる人もいた。このような才能を目の当たりにすると、天才に憧れる気持ちは確かに理…