大学空手部の組手では、躱しという技の練習も行っていた。相手の追い突きに対して体を90度開く。相手が正中線を突いてくるなら体を90度開くだけで攻撃手を躱すことができる。さらに、躱しながら一歩踏み込めば、相手の背後を取ることができる。 玄制流では受けの時に一歩下がるので、前に踏み込んで躱すという概念は無い。ただ、S.I.先生は、例えば相手が上段攻撃するときにしゃがんでしまえば、相手が攻撃する場所にいないので受ける必要もない、とよく言っていた。これは、概念としては躱しと同じである。首里手は相手の外側に入るようにするのが基本だったそうである。すると相手の攻撃に対して一歩踏み込んでの躱しは首里手の基本中…