ウェルシュ菌は、人や動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布している酸素を嫌う嫌気性菌です。ヒト腸内にも存在しており、高齢になると多く検出されます。 食事等を通じて摂取したタンパク質を分解し、アンモニアや硫化水素、インドールなどの有害物質を産生します。 食中毒菌としても有名で、カレーやシチューなど粘性が高く一度に大量に調理しやすい食品にて増殖します。 ウェルシュ菌は、栄養が少なくなったり温度が低くなったりなど増殖しにくい環境になると芽胞という極めて頑丈な細胞になり休眠します。この状態では100℃の加熱や消毒薬でも死にません。そして、増殖するのに適した環境になると発芽して通常の細菌として増殖し…