多数の中毒者を持つエディタ。当初はMultics用エディタのマクロの寄せ集めということで、「Editor macros」から名付けられた。
viを使っている人からは独特のキーバインドからか「指が攣るエディタ」と呼ばれることもある。それでも多くのテキストエディタでEmacs風のキーバインドがサポートされているのも事実である。とくに、Mac OS XのCocoa APIによるテキストエンジン「NSTextView」では開発者が手を加えることなくEmacsの一部のキーバインドが使えるようになっている。
Emacsの略は操作性を批判して「Escape Meta Alt Control Shift」と言われることもあり、仕様の巨大さを批判して「Eight Megabytes And Constantly Swapping」*1、
「Eventually malloc()s All Computer Storage」*2、「Emacs Makes A Computer Slow」*3などと言われることもある。
だが、最近の電子計算機の性能向上に伴い、処理速度についてはそれほど問題はなくなってきている*4。
拡張性が高く、単なるエディターというよりは、一種の「環境」とも言えるかもしれない。
拡張にはELisp(Emacs Lisp)と呼ばれる言語*5を用いる。Emacsの大部分の機能(カーソル移動など、基本的な部分も含まれる)がこのELispにより実装されている。
モードという概念がない分vi系統よりは取っつきやすい。
Emacsのノウハウやelispを収集したければ、まずEmacsWikiに行けばいい。wikiなのでノウハウを持っている人はどんどん追記してほしい。elisp開発者はEmacsWikiにアップロードすれば世界中の人への宣伝になる。