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Ian Curtis

(音楽)
いあんかーてぃす

:アーティスト

イアン・カーティス (1957-1980 享年23歳)

イギリス、マンチェスターにてFactoryより1977年(彼が前身のバンド、Warsawに加入したのは1976年。Factoryと契約を結んだのは1978年5月)にデビューしたバンド「Joy Division(ジョイ・ディヴィジョン)」のフロントマン(Vocal,Guitar)。彼のバンドの世界観は、1970年代後半のイギリスの絶望的な社会背景、目に見えぬ重苦しい閉塞感に包まれた人々の大きな共感を得た。
また初めての作品である『Unknown Pleasures』が1979年7月に発売され、それに伴いアーティストとしての活動も多忙を極める毎日の中で、持病のてんかんも悪化し、ライブ中に発作を起こすこともしばしばで、発作なのかパフォーマンスなのか判断がつかないこともあるほどだった。
そして『Love Will Tear Us Apart』のリリース、ヨーロッパ・ツアーも成功させ、初のアメリカでのツアーを前にした休暇中の1980年5月18日の日曜日、彼は自宅のキッチンにて首を吊り自殺した。アメリカツアー出発の2日前の出来事だった。
彼の死はメンバーを始め関係者、多くのファンにあまりにも大きな衝撃を与えたが、皮肉にもそれがバンドにとって最大の商業的な成功の契機となり、彼の死後、1980年8月にリリースされたアルバム『Closer』は全英チャート最高6位という記録を残した。そして1981年にJoy Divisionとしてのラストアルバム『Still』をリリースし、彼のバンドは最期を迎えた(その後残されたバンドのメンバー3人が「New Order(ニュー・オーダー)」を結成することになる)。
絶望、混沌、死などあらゆるネガティブな感情が、彼の重くダークな声とともに吐き出される彼の作品は、彼の絶望に対する衝動そのものだろう。それはあまりにも悲しく美しいままに、あの時も現在も、そして未来も…聴く者の心と魂に響き続けるだろう。

  • 関連書籍

『Touching from a Distance: Ian Curtis and Joy Division』 Deborah Curtis(著) ISBN:0571207391
イアンの未亡人であるデボラ・カーティスが1995年に著した、彼とバンドの伝記。

  • 関連映画

『24 HOUR PARTY PEOPLE』 ASIN:B00008WJ2E
Joy Divisionが所属していたレーベル「Factory」の設立者であるトニー・ウィルソンの視点で描かれた、マンチェスター・ムーブメント周辺に関心がある人のみならず、音楽が好きな人には是非オススメの作品。


2007年には妻のデボラ・カーティスによる『Touching From a Distance』を原作に、"Atomsphere"のミュージッククリップの製作を行なった写真家、映像作家のアントン・コービンが監督を務め、イアンの生涯を描いた映画『Control』が公開された。2008年3月からは日本でも公開される予定となっている。(2008年1月現在)

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