漢字にして三文字だが、境界線とは考えさせられる。線の向こうとこちらで何か違うのだろう。 自分が初めて境界線を意識したのは、大学入試だった。通っていた予備校の試験で出てくる結果表。志望校が射程内か外か、その境界線がAやBというアルファベットで示されていた。Aは80%、Bは50%、そんな合格率だった。AとBの境は大きく、実際に越えられなかった。 境界線でもスケールの大きなものは国境だろう。映画「大脱走」では逃げるスティーブ・マックイーンの乗ったバイクは幾条にも張られた国境の有刺鉄線をジャンプで越えていくが最後の高い網を越えることが出来ずに捕まった。あの向こうがスイス。永世中立国に逃げ込もうという狙…