「MOT Plus」の企画のもと、「ハン・ネフケンス財団との共同プロジェクト」と書かれている。 「展」とはなっているが、展示されているのは二十分尺程度の映像インスタレーションが一つのみ。 〔回復のための四つの行為〕と題され、ダムや河口堰の建設で以前に住んでいた場所が水没し、移住せざるをえなくなった漁師一家の今を追う。 水位が上がっても、霊廟だけは水没を免れたことを加護として語る姿や、その壁面に描かれた風景が過去を記憶するよすがになっていることはなんとも悲しい。 伝統文化の護符を作る。思い出した昔を画に描く。 何れも今に抗い、過去を取り戻そうとする行為も、有効な手段には見えず、更に寂寥感は増すば…