1995年9月からタカラブネという洋菓子屋の工場でアルバイトに行っていた。それまでは郵便局で16時から20時まで仕分けのアルバイトをしていたのだが、大学4年生で卒業単位も取れて、まるまる一日働けるところを探した結果、タカラブネで9時から17時の勤務で働くことになった。 配属されたのが、材料を決められた分量に分けるラインだった。ケーキ工場ならラクな仕事だろうと思ったのは大きな間違い。数十箱の一斗缶に入っている卵黄の計量や、何キロもあるバターを切り分けたり、思っていた以上に体力を使う仕事で、しかも指導役のおばちゃんは相当厳しく、1日で辞めようかと思ったほどだったが、なんとか卒業までの半年勤務を続け…