昨年「コロナの時代の僕ら(原題 Nel Contagio)」を書いたパオロ・ジョルダーノの2008年に出版された処女作「素数たちの孤独」を読みました。久しぶりに、読みながら主人公の二人の先行きが気になってしかたのない小説でした。 この小説では、2人の男女が主人公です。冒頭の1話目では、子供時代のアリーチェ♀のスキー場で出来事から始まり、次の2話目では、子供時代のマッティア♂が友人の誕生会に呼ばれた日の出来事が出てきます。 それぞれに、その日の出来事をきっかけに、大きく人生はうねりを持ち、過去の出来事に捕らわれずには生きられないアリーチェとマッティアは高校生になります。そして、アリーチェがマッテ…