OKAGE (ハヤカワ文庫JA) 作者:梶尾 真治 早川書房 Amazon 『OKAGE』梶尾真治著を読む。SF好きの友人に「多分、気に入るよ」と薦められたのが、本書である。「カジシン」こと梶尾真治は、日本のSF作家の中で、その力量は定評があるそうだ。 タイトルの「OKAGE」とは、江戸時代に流行ったお陰参りの「お陰」である。ある日突然、日本全国の子どもたちが同時期に失踪する。本書の舞台となっている熊本では、子どもたちが集団で阿蘇山に向かう。親や警官など大人たちが懸命に阻止しようとするのだが、とてつもなく強い謎の力に太刀打ちできない。そう、『ハメルーンの笛吹き』の現代版のような…。その理由は、…