同調圧力の強い社会、本音が言いづらい組織。 集団にいても疎外感を感じたり、本音でめいいっぱい喋れたらどんなに清々しいかと、時に良く夢想したものです。 しかし本書を読んだ後、ちょっと考えを改めました。 出来るだけ本音を喋るという倫理戦略は意外に困難かもしれない。というか、寧ろ面倒くさいのではと思い始めました。 筆者のSam Harris氏は哲学・倫理系の作品を手掛ける著述家。 本作は、嘘はつくべきではない、それは所謂White Lie(善意の嘘、おべんちゃら、方便?)すら言わない方が良い、と主張するものです。本論は40ページ程の短いもので、Ronald Howard(スタンフォード名誉教授)との…