《千の注釈》●長過ぎる注1,001「忘却」(2021年8月〜2022年1月記) 2020年代初頭の「人類史」及びその「文化史」を語る時、COVID-19 パンデミックの影響下に人類が置かれ、その存在が依然として脆弱である事が改めて示された事実を無視して、果たして成立するものだろうか。 今から100余年前の1918年に全世界的な大流行が始まった "1918 flu pandemic"、所謂 "Spanish flu"(「スペイン風邪」)は、所謂「文化史」に於いては、それがもたらした影響を事実上完全に無視されてきたところがある。1918年といえば、現在も依然として「文化史」としての「美術史」上の特…