iPodのソフトをバージョンアップしたら、iPodの再起動を「コンセントにつなぎながらやってね」というアイコンが出て、USB2.0を家のドックに使って、FireWireケーブルを会社で使ってる僕は途方に暮れてしまったよ。コンセントにつなぐのはFireWireケーブルしかできないから。でも変な仕様だなぁ。充電自体は満タンなんだよ? Macにつないでたら絶対こんな設計になってない気がする。
そんなわけで通勤中の音楽がないのもさみしいから、CDウォークマンを出してきて、スーパーカーのANSWERを聴いた。そしたら音のよさにショックを受けた。音の立体感がぜんぜん違う。.mp3って音楽を聴いていることにはならないかも、とちょっと思った。
学生の頃、先生がこんなことを言った。「子供に与えるものは必ず最高に上等なものにしてるんだ」。それはどういう意味かと言うと、純度が低いものを普段から摂取していると、判断基準になる「ホンモノ」があやふやになってしまうということ。インドのカレーを知ってて、コンビニのカレーやボンカレーを選ぶのはいいけど、知らないで即席カレーをおいしいおいしくないと言ってるのはもう違うんだと。確かにねー。ちょっと脱線するけど、ゲームの感想もそうかもしれないよね。ゲームのストーリーとか操作性とかグラフィックがいい悪いって議論はよくあるけど、それが現実世界の何を模して、その中のどの要素を強く表現するために、その表現方法を選んだのかってことまで掘り下げる議論ってまずないもんね。何かから発せられるメッセージを汲み取るには、受け取る側にそれ相応の受け皿がないといけない。そのためには毎日の生活の中で正しい受け皿を育てておく必要がある。まがい物ばかりの経験から発せられる言葉だと、それは「好み」を言ってるだけでしかなくてそんな意見はどこにもたどり着けない。30%のオレンジジュースがおいしいと言えるためには、100%オレンジジュースの味と、オレンジそのものの味を知ってる自信がないといけないんだよね、ホントは。