夏服のイブ(微妙にお下品なので読まれる方はご注意)

今日はまた雨が降ったし気温もだいぶ下がりましたが、5月1日、月曜日の関東地方は非常によく晴れて、各地で真夏日を記録したのでありました。知ってます? 真夏日ってことは最高気温が30℃を超えるんですよ? まだ5月1日だってのにですよ? そんなわけで私は月曜はジーンズにTシャツで街を闊歩したったのですが、ジーンズでなくハーフパンツを履いたってもよかったな。
ええと、以前もこのブログで語ったかもしれませんが、私はとてつもない汗かきでございます。「汗だるま観音」であります。どれぐらい汗かきかと申しますとですな、中学生の頃、夏に放課後の掃除当番をしていたときのことですよ。私はそれほど真面目に掃除をしていなくて、とりあえず箒だかちり取りだかを持って掃除っぽいフリをしていました。ところが体力を持て余したクラスメイトは夏だってぇのに、暑いってぇのになんか遊んでるわけですよ。箒をバットに、丸めたガムテをボールにして野球の真似事かなんかをして。体を動かすのが嫌いでじじむさかった私は「おうおう、暑いのにやっとるねぇ」と見ていたら突如先生が現れ、その遊んでた奴らを怒鳴ったわけですよ。「コラお前ら! 何を遊んでるんだ! いまは掃除の時間だろ! 一斗を見習え。こんなに汗だくになって一生懸命掃除しているじゃないか!
というわけでですね(何が「というわけ」なのだ)、まぁ日本の夏は暑いと。ただいま現在私は学生兼自由業なわけなので、暑かったらTシャツ・短パン・サンダルで飛び歩こうが、寒かったらとっくりにダウンジャケットで家を出ようが勝手なのですが、昨年までは悲しきサラリーマンでありまして、ワイシャツ・ネクタイ・スーツに身を包んで一年中仕事をしておったわけです(クールビズが流行ったのは私が退職してから)。夏なんか暑くてねぇ。ただでさえみんな暑いのを我慢している中、「汗だるま観音」の私は人一倍、難渋していたのですよ。盛夏の朝の通勤電車に乗ろうもんなら、会社の最寄駅に着いた頃は「あー、ひと仕事終えた。今日はビールがうまいぞぉ」なんて気分と疲労度になったものですよ。まだ朝8時半だってのに。
そこいくと学生の頃はよかったね。何しろ「夏服」ってものがありましたもの。着たら爽やか、目にも涼しげ。一応、建前上は6月1日からが切替時期でしたが、多少早く着たって目くじら立てられない。ああ、夏服万歳。年中夏服だったらよいのに、ってなもんや三度笠ですよ。
しかし。夏服には思わぬ、おそろしい陥穽が待っているのでございますよ、というお話。それは私が高校1年の夏。
私は東横線で通学していました。そう、先日「乗客に美人が多い」と書いたあの東急東横線。そんなもん、リビドーが制服着て歩いてるお年頃ですよ。私は満員電車の中に漂う女性のシャンプーや香水のいい香りに包まれて、悶々としながら日々通学しておったのですが、そんなある夏の日のこと。夏服の私は、満員電車に立って吊り革につかまりながら文庫本を読んで学校へ向かっておりました。すると私の前には、OLさんと思しき小柄な女性が私の胸に後頭部をつけるような感じで立っております。OLさんも夏なので軽装だ。Tシャツ的な服で涼しげですよ(おそらく会社で着替えるのでしょう)。で、私が読んでいた文庫本の頁からふと目を離して下を向いてみると、そこには面妖なる光景が広がっていました。
眼下にはOLさんの頭が見えます(私は比較的背が高い)。すこし視線を前のほうにずらすとそこにはTシャツがありますが、Tシャツの内側にはそのOLさんが身に着けている下着的なものがあります。いえ、いやでも目に入ってしまったのです。ああ、いかん、目を逸らさなければ。と思ったその刹那、私の目にはおかしなものが写りました。
女性のTシャツの内側には下着的なもの。そのさらに内側には肌色の大地が広がっており。
では、その肌色の大地と下着の間に位置しているあの黒っぽい色をした小さな物体(×2つ)はなんなのだろう?
わかっています。ええ、自分がしたこと(した、っていうか目に入っちゃったんだけど)の意味はわかっていますとも。しかし、リビドーが制服を着て歩いている時期のこと。誰が私を責められましょう? ダメだ、目を逸らさなければ。さっきまで読んでいたアランの『幸福論』の続きを読まなければ、読まなければ。頭ではそうわかっているのに、目は釘付けになってたりするのですよ。当時そんな言葉はなかったですが、「ガン見」ってやつですよ。もうタイヘンだ。頭の中はリオのカーニバルだ。ワーオゥ♪
そのOLさんは私よりも先に降りました。急行の待ち合わせで若干空いた車内にとり残された私。そのとき、私は気づきました。
夏服の私が、おっきしていた。(・∀・)オッキシタ!
バカバカバカ! こうなることはわかり切っていたのにガン見しちゃった私のバカ! やばい、どうしよう。夏服でなければ、上にブレザーを着ているから隠蔽工作が可能だ。しかし、今日は夏服。しかもその日の私の通学かばんはリュックだったので、かばんでの隠蔽工作もムリ。さぁ、そこで体勢を工夫したね私は。内股、へっぴり腰、フラミンゴ打法、いろいろなものを試して隠そうとしてみたものの、どれも不自然。そこで私は、別のことを考えて「散らそう」と試みた。うまい具合に『幸福論』も持っている。読むぞ、読んで感銘を受けて散らすぞ、と思ったが、目がランランとしているので本を読んでも字面を追うだけ。全然散らない。そこで私は、頭を使ってみることにした。何か、うろ覚えなものを一生懸命思い出せば、その作業に気を取られて散るかもしれない。えーと、何を、何を思い出そう……。
だから私は今でも、東横線の電車が菊名を通り過ぎる頃になると平家物語』の冒頭が自然と頭に浮かんでくるのだった。




すんません、お下劣で。人気blogランキング

異例ですが、〆切を延長します

アホ刑事ドラマのキャスティング、本当は5月2日の23時59分までとしていましたが、なんとなく投稿数が少ないので5月3日(水・祝)の23時59分まで延長してみます
http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20060430
まだまだチャンスですよ。今回は投稿の数が少ないので、入賞のチャンスもぐっと高いので、よろしく機械犬




そんな連休も乙なものですよ(かなぁ?)。人気blogランキング