ダッキーは死を招く者?−(完結) ぜいたくを言えば・・


これほど素敵な、モロ私好みの設定の『死を招く者』だが、ぜいたくを言わせてもらえば、ここもうちょっと何とかしてほしいな、と思えた部分はいくつかあった。


その1
問題の女性が、ダッキーに殺意をもって襲うほど確信ある情報を、どこでどうつかんだか、よく判んなかった。
ダッキーが「若くて理想に燃えて志願」って言ってたから、アフガン行きは数年前なんて話じゃなかろう。そうとう年月は経ってるはず。
問題の女性の兄は、真相が判ってみれば、ダッキーに恨みを残して逝ったはずはない。その上、ダッキーのしたことは超・極秘情報だったはず。なのに、そんな情報を今になって、一体どこから?
NCISはテンポが速すぎて、後から考えると、時々こういう疑問が残る時あるな・・。


その2
ダッキーの入院先にかけつけたアビーが、珍しくやけに冷静だったのが、らしくない。
コワモテの見かけによらず、アビーほど繊細で、情が深くて、感受性の強い子はいないのに!
ケイトや女局長ジェニーの殉職で、さんざ泣いたし、たしかに「いちいち動揺してたらここでは働けない」って心境にもなるだろうけど。
この回だけ見たら、なんて冷たい女だろうと思ったかも?


その3
やっぱ・・どんなにいい話でも、ダッキーが大ケガや、入院する話って、私しゃダメだ〜!
ケイトや、女局長なら、降板しても役柄上のことと割り切れる。まだ若いからね、次のステップに進むための、前向きの退場だと。
けど、ダッキーがもし降板したら(しばらく休養でさえも)・・役柄だけのこととは思えない、マッカラム様本人の健康がきっと心配でたまんなくなる。そんなふうにハラハラするだけでもヤなんだよね。


・・なんて、ついぜいたく言いたくなるのも、NCISってドラマのレベル高さにつねに期待してるからです。お許しあれ。
(このテーマ、終)

*[海外ドラマ・NCIS]ダッキーは死を招く者?−2 傷ついた鳥

ダッキーが右手を負傷し入院したため、代役の女検死官が登場。この女性なぜか、ダッキーを「ドニー(本名・ドナルドの愛称)」と呼ぶ!
私の知るかぎり、ダッキーをこんな呼び方する女性は他にいない!(母親でさえ、息子をこうは呼んでなかったような・・)
ま、家に呼んでたくらいだから、旧知の間柄なんでしょうけど、それにしても親密すぎ・・?


ダッキーは母親と2人暮しだったが、かなり高齢で認知症でもあった母親は「今は施設にいる」とのこと。
ダッキーが女検死官を家に連れてくると、家には愛犬のコーギーたちしかいない。
ダッキーは彼女のために、家の暖炉に火を入れる。すると、暖炉からとつぜん小鳥が飛び出す。
認知症の母親が家にいる間は、危ないし、あまり暖炉には火を入れなかったのかも・・?)
きょとんとしたように一部始終を見守るコーギーたちが可愛い♪


鳥は飛び回るうち、何かにぶつかり、地面に落下。死んでしまったと思った彼女は、埋葬にふさわしい場所を探しに森へ行く。
「ドニー!いい場所を見つけたわよ」と森から戻った彼女が声をかけ、ダッキーが鳥を入れといた箱を開けると、死んだはずの鳥が、勢いよく飛び立つ。
「死んだと思ってたのに、気絶してただけだったのか・・!」と、何度もつぶやくダッキー。


ぢつは今回の『死を招く者』の原題は"Broken Bird(傷ついた鳥)"。
たぶんこのタイトル、暖炉の中から飛び出した鳥と、ダッキーの本名・マラード(Mallard=マガモ)の、両方にかけてある。
つまり「傷ついた鳥」とは、ダッキー自身のことでもあるわけだ。


つらいつらいラストシーン、ダッキーは、この昔なじみの女検死官にすがって泣く。
いったいどんな知り合いかは知らねども、ダッキーにこういう人がいてくれてほんとによかった、と思ったな。
でなけりゃ、母親は施設だし、愛犬たちしかいない家に帰って、ダッキー独りで泣いたのかと思うと……それはともかく。


今回の話は、救いのない、しんどい結末。でも(一見、本筋とはあまり関係ない)、死んだと思ってた鳥がよみがえるというエピソードにこめられた、この淡い、救いの余韻。
ハードな展開の中の、こういう甘すぎない叙情が、NCISってドラマの作り手のダンディズムなのよな〜♪


そう。今回の話、ダッキーの周囲の人たちは、みんな温かい。
ある1人を除いては・・。(さらにつづく)

*[海外ドラマ・NCIS]ダッキーは死を招く者?−1 まず、あら筋

シーズン6 #13『死を招く者』・・来た〜久々のダッキー主役エピ!
それも、うなるほど上出来!おまけにモロ好みの設定〜♪
スーパー猛暑でふやけきった脳みそに、思いっきり喝入れっ!
長くなりそうなんで、ちょっとずつ書きます。


邦題の『死を招く者』・・ダッキーはむかし、こう呼ばれてただと〜?!
この異称の真偽はさておき・・


物語のあら筋を、ざっくりと。
街角で海軍の男が、女性に刺されて死亡。(この事件自体にあまり意味はない)


ダッキーは助手・パーマーとともに現場に急行。
しかしこの街、なぜかI通りの次にJ通りがないため、運転してた助手は道に迷う。
現場に凶器を放り出したまま、助手と口ゲンカするダッキー。


いきなり見物人の中からアラヴ系の女性が飛び出し、凶器を拾い上げ、何か口走りながらダッキーを刺す。
ダッキーは「ただの防御創」というが、右掌をぐっさり貫く大ケガを負って入院。


現場の映像とジヴァの語学力により、犯人は「死を招く者」「兄の仇!」と口走ってたと判明。やがて犯人は判明するが、彼女は大使館に駆け込む。
そして、若き日にダッキーがアフガニスタンで軍医をしてたことと、そこで捕虜を拷問死させた疑いが浮上する。


ダッキーは軍事裁判を受けるハメになり、悩んだすえ、出廷を決心する。長いつきあいのギヴ様にさえ、真相を語らぬまま。そうはさせじとギヴ様、独自に調査開始。
そして、意外な真相が・・


意外といっても、ダッキーが拷問係でしたなんて単純な結末はありえないし、軍規にふれる行為をしたのに知らん顔してられるような、お人柄でもない。


でも、かつて「死を招く者」という異称で呼ばれてたのは事実のようだし、捕虜を拷問死させたと疑われるだけの「何か」はあったってことで・・


・・さて、その真相とは?(つづく)

ラフマニノフ『鐘』・・浅田真央は今、どこへ向かおうとしてるのか?!

NHKスペシャル浅田真央特集、去年の特集はあまし出来がよくなかったんで、今回もあまし期待してなかったんだが・・
バンクーバー五輪に合わせたNHKスペシャル浅田真央 金メダルへの闘い』、これはGOOD JOBだった!
(しかし内容の素晴しさに反して、このタイトルの凡庸さ☆・・もちっと何とかならんかったんかなもし?)
 
バンクーバー五輪にぶつけてきたFP、ラフマニノフの『鐘』。
初めてお披露目したジャパンオープンでは、見た人みんなとまどったんでは?(もちろん私もだ☆)
真央ちゃんつーより、女子が滑るのにふさわしい曲なのかこれは?と思ったよ。ラフマニって一見、甘くて感傷的だけど、ドラマチック&スケール巨大&隙がない。おチャイコ様の方が、まだつけこむ隙があるんでは〜?なんて思ったな。
 
前季の『仮面舞踏会』でさえ、とくに終盤、ものすごい密度だったのに。ラフマニ『鐘』は、その上を行ってる。どっこも休むとこなさそーなプログラムだな、とは思ってたが。
並はずれたジャンプ(ご存知3アクセル)と、表現力で加点を狙えるトランディション(つなぎ)と。なんと、その両方を完璧にやろうとしてたとは!
(そして、前季『仮面舞踏会』は今季SPに仕立て直し、うまくいかなかったら前季FPをまた演じればいいという退路を、いわばふさいだ形にもして・・覚悟のほどが見えるね)
 
で・・私なりの、ラフマニ『鐘』の印象。
ジャパンオープン〜GPシリーズ(仏杯・露杯)あたりはまだ発展途上の印象で、3アクセル決まらず最大のスランプ。
重たい荷物を山ほど積んだ荷車を、ぜいぜい息はずませて、必死で押しながら上り坂登ってる感じ。きゃしゃで可憐な真央ちゃんが、巨大さ重さにおしひしがれそうになりつつ耐える姿。それを見せるのが狙いか?なんて思ってた。
 
ハラハラしつつ全日本。3アクセルはダウングレード取られたが、あの高さと速さで跳べりゃ大丈夫、ひと安心した大会。かなり持ち直してきた。
こりゃもしかして、白鳥のイメージかな?とも思えてきた。水上では優雅に浮かんで見えるが、ぢつは水中では必死で水をかいて進んでるって姿。(『巨人の星』で、花形満がこれが理想だってよく言ってた、アレだ☆)
 
そして、よくまあ五輪直前に出場するよなぁと思ってた四大陸。
何はともあれ3アクセル2回跳び、両方とも認定。滑りこんできてこなれたせいか、少し振付を手直ししたせいか、やや余裕さえ出て、何ともいえない凄みが出てきた。
何なんだあの、北冥の巨大な氷山が、じわじわこっちへ向かってくるのを見るような迫力は?水平線はうす昏(ぐら)くて、どれほど巨大な氷山なのか、全体はまだよく見えないが。
 
何かが起こりかけてる。
これって、完璧に演じてもいい、天が許してくれるプログラムなのか?もしも五輪の大舞台に、このプログラムの完成が間に合ったら、完璧に滑りきれたら。
五輪史上の伝説的名演技・・サラエボのトービル&ディーンの『ボレロ』、ソルトレイクヤグディン『仮面の男』・・以来の、鳥肌モンの奇跡を目撃しちゃうんじゃないか、私らは?
 
これはもう、五輪で金メダル獲れるかとか、キム・ヨナとの一騎打ちに勝てるかとか、そんなレベルは軽く超えてるんじゃないのか?
真央ちゃんの個人的限界、いやそれ以上に、フィギュアスケートって競技の限界に挑戦してるんじゃないのか?
ともかく・・バンクーバー五輪で、何かが起こりかけてる。
恐れつつ、畏れつつ、見守ろう。

ジュベールの「ミラクルボディ・0.7秒の美しき支配者」

ブライアン・ジュベールの4回転の特集番組(NHKスペシャル)「ミラクルボディ・0.7秒の美しき支配者」見ました。


すっご〜ぃ肉体美♪背筋がしっかりついてると、ジャンプで回転した時の遠心力に体が負けず、軸がまっすぐ細くなるんで、初速が速く回れる、だから4回転回れるそ〜な。
安定した4回転跳ぶために、つねに同じ角度からジャンプに入るってのも驚き!


ジュベは「雲の上にいるような」4回転を愛してやまない。
だから、4回転跳ばずに勝とうとする、4回転跳ばずに勝とうとする、計算づくの演技が許せないらしい。


(彼はトリノ五輪・銅メダリストのバトルくんのこと卑怯者呼ばわりしてたことがあった・・
バトルくんも好きなんで、聞これはつらかったが、失敗=減点を恐れて4回転回避する選手ばっかりになったら、これは問題と思う。4回転ジャンプは、やはり男子FPの華だと思うから!)


ジュベは、明らかにヤグディンの後継者。ヤグ独特のステップ完コピできるのが自慢らしい。
五輪シーズンFPに、かのヤグディンの伝説的EXの曲『OVERCOME』ぶつけてきたし、振付は明らかに一部似てる。
「うっかりすると太りやすい体質なんだ」って、そんなとこまで似なくても・・(泣)


ジュベは「現役のうちに5回転にも挑戦したい」とか・・絶好調のとき4回転跳ぶと、あと1回ぐらいは回れそうな気がするんだと!
ちなみに、4回転ジャンプは体重の5倍のショックが体にかかるとか。1演技中に3回も4回転入れるのはマヂやばいって!選手生命にひびくよ!


ジュベには、自分を大事にしながら、ヤグの遺産も継承してもらい、前人未踏の5回転の世界へも挑戦してもらいたい・・と、本人が意欲的だと、見てるこちらも果てしなく意欲的になってしまうのだった。


追記:この番組、バンクーバー五輪前の放送でよかった・・まさか五輪が、あんな悲惨な結果に終わるたぁ・・(号泣)

実録・NCIS事件のおそまつ☆CBSドキュメント

この週の「CBSドキュメント」、海兵隊員ナゾの急死、とゆーニュースを特集してた。
この海兵隊員、25歳の健康体なのに、ある日とつぜん心臓病で急死。体内からは砒素が検出され、夫の死後、はでに遊び歩いてた妻が逮捕された・・というもの。
 
それがなんと、この海兵隊員の解剖後、NCISの検死官が、内臓サンプルをパラフィン紙にくるんで棚にホッタラケにしたため、サンプルが汚染され、証拠として使えなくなったと。結果、妻は証拠不十分で釈放。こーゆーおそまつな検死を、ほんもののNCISがやらかした、とゆーのだな(_ _)〜☆
 
「あ〜、ダッキー先生なら、ぜったいこんなことしないのに!」
当然、そう思いながら見てたと思いねぇ。
 
そしたら、「CBSドキュメント」キャスターのおねえさんが一言。
「海外に『NCIS』って超人気ドラマ(←ホントにこう言った!)があって、私、毎週かかさず見てるんですが、あのドラマの中のメンバーなら、ぜったいこんなズサンな管理しません!」
 
そーだ!その通りだぁ〜〜\(^^)/
ちなみに、もう1人のキャスターのピーター・バラカンも「ぼくも好きなドラマです」とか何とか、賛同してたぞ♪
 
・・って、今シーズンから『NCIS』ってCBSがスポンサーなんでしたっけ?(笑