第６７回国連総会：　迫害されるパレスチナ、　世界の鬼っ子イスラエル

イスラエル建国には非常に複雑な経緯はあるものの、パレスチナが分割され、そこにユダヤを敬遠する欧米が『建設』させたイスラエルに母屋を盗られたアラブの気持ちがわかるか？現在イスラエルがパレスチナに対して行っている違法かつ非人道的な行為は、ホロコーストほどではないと云うなら何と呼ぶべきなのか？現在のイスラエルが『国家としての「生存権」すら否定されることもある』のは当然。次に中東で大戦争を起こすなら、ハッキリ言ってイスラエルは地図から消えてくれて結構。ホロコーストが繰り返される前にアメリカに間借りしに行けばよいのだから。アメリカが彼らを隔離したいのなら、彼らのカネと引き換えの土地は幾らでもあるでしょう。

現在開催中の国連総会での演説に関し、以下パレスチナおよびイスラエル分を紹介。なおイスラエルの演説に関する報道はイランの核兵器疑惑に関するものが大半ゆえ、イラン・イスラエルの別記事で紹介；

【H.E. Mr. Mahmoud Abbas, President, Palestinian Authority. 27 September 2012】

　　⇒ Statement in English

　　◆Abbas Condemns ‘Racist’ Israeli ‘Colonization’ and ‘Ethnic Cleansing’ in Palestine
　　　　September 27, 2012 @ 10:16 am, News From Antiwar.com

　　◆オブザーバー国家承認を＝国連総会でパレスチナ議長
　　　　時事通信 9月28日(金)5時36分配信

　　◆＜パレスチナ＞国連外交しらける市民
　　　　毎日新聞 9月25日(火)19時58分配信

【H.E. Mr. Benjamin Netanyahu, Prime Minister .27 September 2012】

　　⇒ Statement 未掲載

【パレスチナ−イスラエル　軋轢】

　　　※ JSR　アル・ジスル−日本とパレスチナを結ぶ（旧JPMA) にアップされているのは６月分まで−−−

　◆World Bank: Palestinian economy unsustainable due to foreign aid reliance
　　　副題： Study's author says PA has made steady progress toward establishing a state, but that the 'economy is currently not strong enough to support such a state.'
　　　By The Associated Press | Jul.25, 2012 | 4:35 PM @ Haaretz Daily Newspaper

　　　※ 「ふざけるな」レベルのレポート。まともな経済活動を阻害する要因は何だと思っているのか？世銀も相変わらず、何も変わっていない。

　◆イスラエル、国連人権理事会への協力を再度拒否
　　　サーチナ 7月7日(土)15時24分配信

　　　※ 核査察についても拒否、人権問題調査についても拒否、なのに「国際社会」は知らん顔。一方でＩＡＥＡに加盟し、ロコツな嫌がらせを受けながらも規定内での査察を受け入れているイランには制裁？アメリカともども、イスラエルは正に Rogue States、世界の癌。ＤＰＲＫなんてそれに比べたらニキビみたいなもの。

　◆パレスチナで歓迎の声＝イスラエルはユネスコ批判―世界遺産登録
　　　時事通信 6月30日(土)7時23分配信

　　　◆ユネスコ決定に「深く失望」＝パレスチナ初の世界遺産登録で―米
　　　　　時事通信 6月30日(土)1時6分配信

　　　◆UNESCO names Church of Nativity as first Palestinian World Heritage site
　　　　　By The Associated Press | Jun.29, 2012 | 5:40 PM @ Haaretz Daily Newspape

　　　◆Church of the Nativity and the Pilgrimage Route in Bethlehem, Palestine, inscribed on UNESCO World Heritage List along with sites from Israel, Palau, Indonesia and Morocco
　　　　　29.06.2012 - UNESCOPRESS

　　　　　■ World Heritage Site

　　　　　■ UNESCO World Heritage Centre - World Heritage List

　　　　　■ UNESCO World Heritage Centre - List of World Heritage in Danger

　　　　　■ Birthplace of Jesus: Church of the Nativity and the Pilgrimage Route, Bethlehem
　　　　　　　Inscription Year on the List of World Heritage in Danger: 2012

　　　　　■ 降誕教会

ところで、その意義やら成果を全面否定するものではないけれど、ＮＧＯピースボートと地元の市民団体「イスラエル軍縮運動」が主催した被爆者との初の『本格的な交流事業』にしてはイージー過ぎやしないか？

◆＜イスラエル＞被爆者が訪問　「核と共存できぬ」に共感　イラン脅威「現実を見ろ」の声も
　　毎日新聞 9月28日(金)14時45分配信

　　◆広島の被爆者4名、非核特使としてイスラエルへ / ピースボートと現地平和団体が協力して実施

　　◆Hiroshima survivors hold nuke protest in Jerusalem
　　　　Published: 09.11.12, 08:30 @ Ynetnews

『戦争被害語り継ぐ責任』と言うなら、何故過去ではなく正に今被害をこうむっているパレスチナへ行かなかったのか？また、今の日本は、その一部についてさえ疑うことが犯罪とされる程西側が『お墨付きを与え』世界中で認知され発言権の保証されたホロコースト被害者よりも、小さからぬ規模で日本が起こしたとされる南京虐殺などの被害者とこそ交流すべきではないのか？何故わざわざ大金はたいてイスラエルくんだりまで行くのか？どう見ても、よりによって核保有を正当化したいイスラエルにヒバクシャがうまく利用されたとしか思えない。

ホロコーストはその犠牲者数に主な疑義がある様ですが、それよりも虐殺の事実が重大、との考えには諸手を挙げて賛成します。許されることも忘れ去られることもあってはならない。ユダヤ人はホロコーストの犠牲となりましたが、現在のイスラエルは間違いなく加害者です。それを無視することは多分許されないでしょう。一方日本は、戦後『世界唯一のゲンバクの被害国』として発言権だけはありましたが、終戦前の加害行為についてはあいまいな部分があまりに多過ぎる。欧米なら絶対にしなかったであろう無条件降伏・茶番の東京裁判・巨額の戦争賠償など過重に？負わされた敗戦国日本への配慮があったせいかも。しかし過去のホロコースト被害が現在の核保有・加害行為の免罪符にならないのと同様、被爆は過去の加害行為の免罪符では有り得ない。南京虐殺など正確な犠牲者数が不明でもその様な事実があったなら、その被害者こそ、ホロコーストの被害者など比較にならないほど顧みられる機会の少ない人達ではありませんか？また、戦争の一面である被害だけを語り継ぐことは何の解決にも予防にもなりません。単なる傷のなめあい。

日本自らがパンドラの箱を開けた以上、今まで以上に加害行為も掘り返して直視しなければならないでしょう。世界の日本に対する目は、日本が考えている以上に厳しいと思いますが。日本のリクツだけを振り回しても事態は悪化する一方。下手をすると、と云うより既に、ナチの犯罪を許したドイツ並みにいい加減歴史を清算しろ、の声が欧米でも大きくなりつつあるような気がします。

折角被爆者の想いを伝えたい・戦争被害を語り継ぎたいと言うなら、次回は是非後者に力点を置き、被爆者やホロコースト被害者ほど注目を浴びない戦争被害者と交流して欲しいものです。皆高齢ですから、時間的な余裕はあまりありません。そうしなければ、ヒバクシャでさえ無視される様になりかねない。