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2016-06-22

オカルトパンクWeb小説『幻想再帰のアリュージョニスト』が地下迷宮アイドル活動編に突入して呪術ライブ合戦はじまる

 自分でも何を言っているのか分かりませんがタイトルの通りです。『幻想再帰のアリュージョニスト』は未来日本人だった主人公が異世界転生保険という制度によって異世界ダンジョンに転生するところから始まるオカルトパンク小説で、ミームに呪力が宿る世界で与太話を駆使して荒唐無稽な戦いを繰り広げる大長編なのですが、このたび地下迷宮ライブステージ舞台にした本格的なアイドル活動編に突入して動転したので、思わず感想を書いてしまったという次第です。

 なんでこんな展開になったかというと、地下迷宮に囚われたヒロインが今ハマってるジャンルアイドル音ゲーだったから迷宮自体アイドル音ゲー空間になってしまってこのダンジョン攻略するにはライブパフォーマンスアイドルランキング下克上を駆け抜けるしかないということらしくて*1、ていうかこの時点でもうわけがからないのですが、何にせよバトルメインの小説でいきなりアイドル活動編が始まるトカ普通は思わないので読者はいま目玉グルグルになって泡吹きながら「やっぱり女児アニメじゃないか!」とか叫んでるところです(ちなみにアイドル活動編に入る前は主人公という格の存在掌握を巡って各勢力が過去文脈改竄合戦を繰り広げてました)。

 しかもこれ、息抜き回の一発ネタじゃなくてストーリー上の重要な展開として何話も続くっぽいし、大真面目に呪術ブランド戦略を練ったり、呪術師亜人*2たちのライブパフォーマンス戦闘シーンと同様の密度描写したり、内容が完全に本編なんですね。いきなりアイドル編に突入して泡吹いたとは言いましたが、今までの流れを思うとこの展開って実は完全に理に適っていて、存在感の強さや人々の印象はそのままこの世界の呪力に直結するという話はこの小説基本的思考として繰り返し繰り返し語られてきたことなのです。だからとうぜん高位の呪術師はたいてい芸能人を兼ねてたり自分ブランドを持っていたりするし、そもそも「歌って踊れるアイドル呪術師自体は既に重要キャラとしてとっくに登場済みで、ライブイベント会場が敵に襲撃されてパフォーマンスで呪力を高めながら戦うみたいな戦闘シーンは既に当たり前のように描写されていたのでした。なにより『幻想再帰のアリュージョニスト』って「こういう胡乱なことをやっても構わない」という懐の深い与太の基盤を2年間かけて地道に築き上げてきたような小説なので、「ああ……アリュージョニストだ……」っていう感想になってしまうんですね。あと女性服装に関する語彙とかもやたら豊富だったし……。予想外の展開に驚きおののく一方で、「こうなったのは当然の流れ」という納得感もまたあり、その奇妙な興奮と開悟が表現しがたい感情を湧き上がらせてなんかもう笑うしかない、というのが今の私の心境です。

 アイドル活動編に入ってからお話はこの辺で読めます。思いっきり「アイドルカツドウ」って言ってて何らかの元ネタ彷彿とさせますが、特定作品というよりも「アイドル」「音ゲー」などのコンテンツ全般イメージがふんだんに引喩され、それが元々の異世界オカルトパンク世界観に落し込まれている感じですね。まだ地下迷宮ステージと化してから2話なので、この展開が数話で終わるのかもっと続くのかは分かりませんが、めちゃくちゃ面白いことになってるのでみんな読むといいよという話でした。


関連

*1:ここで「何が囚われてるだ完全に空間掌握してるじゃねーか!」というツッコミが入ります。

*2:ところで亜人っていう言い方この世界ポリコレ的に問題ありましたっけ?

2016-05-22

ゆらぎ本『紀槍文書沙本 キュトスの71姉妹案内』通販します

 2016/5/1の文学フリマ東京頒布したゆらぎの神話本『紀槍文書沙本 キュトスの71姉妹案内』を通販します。内容は↓こんなの。人工神話ゆらぎの神話」のキュトス姉妹71柱の中から20柱+αをピックアップしてご紹介します。

 1冊300円*送料180円。Twitterの@valerico宛てのDMか、下僕宛てのメール*1でお名前・冊数・送付先住所を教えていただければ、こちらから振込先口座と代金をお伝えします(原始的方法すみません……)。

*1:time6tide あっと hotmail.com

2016-05-16

『歪者行進曲』 - 故郷の村を焼いた憎獄人形0118への復讐のため憎念渦巻く古代遺跡へ挑め

 死に戻り前提の高難易度ボス戦と戦闘前の戦略カスタマイズに特化し、灼けつくような圧倒的中二病フレーバーフリーゲームプレイヤーの度肝を抜いたRPG『歪者行進曲』をキメてきました。ver223。

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世界最終憎怨記録の上位命令によって目覚めた憎獄人形0118を倒す事が目的

 最高の文字列では?


 とりあえずもぐらゲームスさんとこの紹介をどぞ。

 大雑把に言うと「良い雰囲気マップを歩き回りつつ要所のボスを倒してアイテムスキルを回収してね。レベルアップはなくてステータス増減は装備依存だよ。戦闘ボスしかないし、装備・スキル戦闘前に完全リセットできるから一戦毎に好きなだけ試行錯誤できるよ。セーブポイントボスの目の前にあるから安心していっぱい死んでね」という感じの、超親切・高難易度RPGです。

 初プレイ時の体感では「スキルと装備をしっかり整えれば半々以上の確率で勝てる(準備万端のつもりでもそれなりに死ぬ)」くらいの難易度でしたが、一部の敵を除くとゲームオーバーによるリロードすら挟まず再戦が可能なので、ストレスはほとんど感じず。敵味方ともに短期決戦仕様なので、試行改善のサイクルが速いのもよかったです。戦術が決まればスパッと勝てるというバランスでもないので、パズルピースがピタッとハマるような爽快感は控えめですが、針の穴を通すようにピーキーに切り詰めた泥沼の戦いの果てに「詰め」の状態に持ち込み、「ヒャッハー」と叫びながらトドメの一撃を入れる快感は格別。ほんの4時間ほどのプレイでしたが、なかなかのやり遂げた感でした。

 グラフィック音楽などは基本的に素材利用ですが、雰囲気に合ったチョイスで統一感があるし、何よりテキストが強烈過ぎて完全に独自世界観が築かれています。特にグラフィックにはマゼランさんのとこのかなりアクの強いイラストが使われているのですが、このヤクい感じがテキストの過剰なまでに毒々しくグロテスクフレーバーが非常にマッチしていて、世界最終憎怨記録や憎獄人形に纏わる忌まわしくおぞましいイメージの奔流を見事に描き出しています。

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 うーん文字列、良い……。私の好きな文字列は「邪獄王禁書」「破滅勇士エーデルニカの鎧」「精神崩壊したガラツィナム幼虫」「鉛と逆行王国分離器」あたりです。作者さんによれば本作は「歪者行進曲シリーズ第一楽章にあたる作品らしく、続編も鋭意制作中とのことなので、今後の展開を楽しみにしています。

2016-04-29

5/1(日)の文学フリマ東京出ます/ゆらぎの神話・キュトスの71姉妹本

 直前になりましたがおしらせです。

 今週末、5/1(日)の文学フリマ東京ゆらぎの神話・キュトス姉妹の紹介本『紀槍文書沙本 キュトスの71姉妹案内(仮)』を頒布ます。オープンで共有知なゆるいシェアードワールド創作神話「ゆらぎの神話」より、キュトスの71姉妹のうち二十数人をピックアップしてご紹介するコピー誌です。アリュージョニストに出てくるあの子の紹介もありますかもよ(ただし十四女はいません(確定))。ご興味のある方は【カ-4】「魔王14歳幸福電波」のブースまでお越しください。 下僕または最近魔王城に棲み着いたお餅がご対応いたします

2016-02-28

『オデッセイ(The Martian)』

 観てきました原作未読。火星にひとりぼっちで取り残された植物学者マン科学知識とポジティブシンキングでめちゃくちゃ頑張って生き抜いてる間に地球人がガヤガヤやって生還を手伝う話。すごい面白かったです。

 基本的に人の死なない話だし、救出プロジェクト露骨邪魔する悪役も出てきません。なにより、立場や利害の違いはあれど全ての登場人物主人公ワトニーの生還を願っていて、たまに一悶着あっても誰かが機転を利かせて即座に流れを戻してくれる展開が気持ちよいです。

 救計画を変更せざるを得ない大きなアクシデントも2回ほど起こりはしますが、基本的物語は「ワトニーの生還」に向けて余計な蛇行をすることなく一直線に進みます必要問題ひとつひとつ解決していくことで着実に前に進んでいく、という脚本で、淡々としていると言えばそうなのですが、退屈することは全くありませんでした。最後生還してハッピーエンドになるなんてことは分かりきっているのに、ワトニーが「確保」されたとき自分でびっくりするくらいホッとしていました。

人間一人が火星サバイバルして生きて帰ってくる」ことはそれだけ困難な目標だから、悪役に邪魔させて目的への道を遠回りさせたり、執拗登場人物同士の対立を描いたりしなくても、映画一本分の物語に仕立てるには十分ということなのでしょう。しっかりと配置された複雑さは物語に深みを持たせますが、そういうものを思いきり切り捨てて、別のなんかすごいものを見せることのできた作品だと思います


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