企業法務戦士の雑感 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2016-05-22

[][]最後の最後で見せた意地。

桜花賞をハナ差で制したジュエラーが骨折で戦線を離脱し、そのレースで大本命に挙げられていたメジャーエンブレムはマイル路線に転進。

依然として大混戦が続いている牡馬陣とは異なり、3歳牝馬のクラシック戦線は、「3強」の中で唯一残ったシンハライト1人勝ち、の様相を呈していた。

唯一の相手と言えば、桜花賞トライアルからオークストライアルに直行、という、いかにも藤沢和雄厩舎らしい路線を歩んできたチェッキーノくらいだったが、この馬の父はキングカメハメハで、母系を眺めても府中2400mの舞台では父・ディープインパクト×母父シングスピール(バリバリのクラシック血統)のシンハライトと比べると分が悪い*1。さらに、3番人気以降の馬となると、オッズが軒並み10倍を超えてしまったことからも明らかなように、頂点に立つには明らかに力不足という雰囲気で、常識人なら、「シンハライトがどれだけ強い勝ち方をするか」ということにしか関心はいかなかったはずである。

ところが・・・ 

そうシンプルは話が進まないのが競馬の面白いところで、ゲートが開いてからの、緩い、澱みなき流れの中で長い縦列が形成されそのまま直線まで来てしまったことで、中団から後ろに付けていたシンハライトは一気に苦境に立たされた。

そして、本来のお手馬が出走できなくてもただでは終わらない、とばかりに、名手・ミルコ・デムーロ騎手がビッシュを操って、直線でスマートに抜け出した時、シンハライトは後方で馬群に包まれ、立ちはだかる“馬の壁”を前に、どんなに頑張ってもたぶん届かない・・・と目を覆いたくなるような絶望的な状況の中にいた。

結論から言えば、直線の最後の最後、その場にいたら思わずゴール板の位置を確認してしまうようなところから爆発的な脚を繰り出したシンハライトが、同じようなポジションから外に出して追い込んだチェッキーノをクビ差で交わして堂々のタイトルを手に入れたのだが*2、池添騎手が半ば確信犯的にデンコウアンジュの進路を強引に潰しに行かなければ、全く違う結果になっていた可能性はあるわけで*3、まさに薄氷の勝利、というべき結果だった。

最後まで見る者をハラハラさせながらも、ギリギリのところで“強さ”を印象づけたこの馬の凄さを改めて称えるべきなのか、それとも、本命馬をこれだけ不利なポジションに追い込みながら、結局誰も抑え込めなかった*4、というところに世代のレベルを感じるべきなのか、今の時点で結論を出すことはできないのだけれど、彼女と池添騎手がここで見せた意地が、秋になって一段とレベルアップした戦いを支えるものに昇華してくれることを、今は期待している。

*1:母・ハッピーパス、全兄・コディーノとくれば、距離が伸びて持つのか?という不安はどうしても出てくる。

*2:上がり3ハロンのタイムはチェッキーノと同じ33秒5だが、最後の1ハロンだけ比べたら、相当の差は付いているはず。それくらい鮮やかな切れ味だった。

*3:その代償として池添騎手はダービーを棒に振る形になってしまったが、そこまでしても勝ちたい、という思いが強かったであろうことは想像に難くない。

*4:そもそも、決して早くないペースだった先行馬たちが、ビッシュ以外、軒並み後方に沈んでしまった、というのは何とも残念な結果だった。

2016-05-15

[][]真っすぐに波乱を引き起こした名牝。

ここ数年、お約束のように荒れ続けているヴィクトリアマイル

昨年は最低人気の馬が飛び込んで3連単の配当がが2000万円超え*1

その前の年は、G1馬同士の組み合わせながら(ヴィルシーナメイショウマンボ)、いずれも人気がなかったために馬連の配当が8000円超え*2

春シーズンでたった一度の古馬牝馬G1で、一線級の牝馬が軒並み照準を合わせてくるにもかかわらず、距離は「マイル」というのがこのレースのミソで、いわゆるマイラースプリンター路線で活躍している馬たちと、日頃、中長距離路線を主戦場としている馬たち*3との力量比較が難しいゆえに、どうしても人気と現実のレース適性との間に乖離が生まれがちになる。

また、出走馬の中には、日頃、牡馬に交じってG1重賞路線を歩んでいる馬も多いから、馬柱に記された近走の「順位」だけで優劣を決めるのも難しく、牝馬同士の戦いに戻った瞬間に実績馬が輝きを取り戻す、というパターンも決して少なくはない。

そして、それは今年も例外ではなかった。

人気で先頭を走っていたのは、オークス秋華賞の2冠を持ちながら、マイルでも【1200】という連対率100%を誇るミッキークイーン

そして、続いたのは、実績で頭一つ抜けたショウナンパンドラと、2年前の1番人気馬・スマートレイアー

スマートレイアーが人気になったのは、近走好調な上に、ここ数年、前に行った馬が残るという展開が続いていたことが大きかったのだろうが、同馬は不運にも、発走後レッドリヴェールカフェブリリアントとの激しい先頭争いに巻き込まれてしまう。

そうなると、後に残るのは「差し」脚質の1,2番人気の馬たちで、1000m通過が57秒前半というハイペース、しかも、開催週を重ねて差し・追い込みが決まりやすくなってきた府中の長い直線、とくれば、そのまま実績のある2頭で決着・・・ということになっても不思議ではないところで、実際、この2頭は上がり3ハロン33秒台の脚を使って上位に食い込んでいる*4

だが、この2頭のさらに上を行ったのが、戸崎圭太騎手が操るストレイトガールで、7番人気の低評価ながら、最後の直線では、魔法でもかけられたように馬群から一頭だけ抜け出し、ぽっかりと空いたインコースを圧倒的な強さで駆け抜けて、2着を2馬身差以上引き離す圧勝劇を演じてしまったのである。

昨年、この馬がヴィクトリアマイルスプリンターズSで33秒台の鬼脚を繰り出して、堂々のG1・2勝の実績を挙げたことは一応覚えていたし、新聞の馬柱にもその戦績はちゃんと残っていたのに、「7歳」という年齢と前哨戦の惨敗に目が行って馬券に食指が伸びなかったのは痛恨というしかないのだが、掲示板に上がった「1分31秒5」というコースレコードに迫るタイムと、あの勝ちっぷりを見たら少々の悔しさは吹き飛んでしまったし、これまで何度も味わった「この馬がいたか・・・」という感覚を性懲りもなく味わえたのも、またオツなものではあった。

個人的には、「無冠の最強牝馬」として2年越しで応援しているルージュバックが、得意だったはずの東京コースでの切れ味勝負に敗れ、掲示板に食い込むのが精一杯だった、という現実にちょっとしたショックを受けているところだし、このレースの直後に行われた新潟の最終レース(飛竜特別)で、パドックでピンと来た*5ピュアリーソリッドが藤田菜七子騎手に初の特別戦勝利をプレゼントしたにもかかわらず、自分の懐には何の見返りもなかったこと*6など、今年の春シーズンを象徴するようなあと一歩の足りなさはこの日も変わらなかったのだが、それでも、名牝列伝の一コマを一人の観衆として見届けられたことを感謝するのみである。

*1http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20150517/1431882474

*2http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20140518/1400436264

*3:今年で言えば、ジャパンカップウィナーのショウナンパンドラなどがまさにこの典型で、後述するルージュバック桜花賞以来のマイル挑戦だった。

*4:その意味で、例年に比べると今年はまだ“順当”な決着に近かったと言える。

*5:前走で20キロ減っていた馬体重がかなり戻っていたことに加え、周回中の気合乗りもかなり良かった。

*6:せめて記念馬券程度の複勝でも買っておれば…と思わずにはいられなかった。

2016-05-08

[][]隔世の感、のレースがまた一つ。

まだ、国内産馬よりも外国産馬の方が、純粋に血統的に優れている、と考えられていた時代、そして、それにもかかわらず、「外国産」というだけでクラシックレースへの出走がかなわなかった時代、「NHKマイルカップ」というレースは、スピード能力が秀でた“マル外”の馬たちがしのぎを削る舞台だった。

第1回のレースでタイキフォーチュンが叩き出した「1分32秒6」というタイムは、当時としては破格だったし、シーキングザパールエルコンドルパサーといった規格外の馬たちが頂点を極めていた頃は、単なるマイル戦の域を超えた“もう一つの3歳最強馬決定戦”という雰囲気すら漂っていた。

しかし、創設から20年の歳月が流れた今、馬柱に「マル外」の馬は一頭もいない。

そして、戦績を眺めても、マイル路線一辺倒でここまで来たか、クラシック路線で一頓挫したか・・・といったメンバーしか見当たらない。

この日のレースでは、桜花賞まで「3歳牝馬最強」の呼び声が高かったメジャーエンブレムが、地力を見せて逃げ切り勝ちを収めたが、最後の3ハロンは35秒1、とギリギリのタイムで、絶対的な強さを感じさせるようなレースぶりには程遠かった*1

新馬戦、新潟2歳Sでの鬼脚を久々に思い出させてくれたロードクエストの追い込みが素晴らしかった、という評価もあるだろうが、今年の春はトライアルで敗れ、前走・皐月賞でも8着、と、決して世代の看板ではなかったロードクエストに肉薄されてしまったあたりに、勝った馬の限界を感じたし、おそらくここ数年の間に同じパターンで勝ったものの、その後は決して一流とは言えない戦績にとどまっているカレンブラックヒルミッキーアイルと同じ運命を辿るのだろう、と思わずには得られない。

中距離を中心とした世界に通じるレース体系が整備され、真に能力に秀でた馬が、産まれの内・外を問わず*2皐月賞ダービーから世界に羽ばたくというローテーションが確立された、ということの方を喜ぶべきなのかもしれないけれど、自分には、どうしても年月を経たことによるレース自体のくすみが感じられてしまって、残念な気持ちの方が強かった。

こうなったら、王道のクラシックで、よりレベルの高いレースを見せてもらうしかないのだけれど、果たしてどうなるか。

牝馬は2週間後、牡馬は3週間後に明らかになる“世代の頂点”が、よりスッキリとした形で決まることを、自分は願っている。

*1:おそらく、前回の雪辱に賭けるルメール騎手の絶妙な手綱さばきがなければ、あっさり差し切られても不思議ではなかっただろうし、20年前のレベルでレースが行われていたら、当時のファビラスラフィンのように、強烈な切れ味を持つ馬たちの餌食になっても不思議ではない展開だった。最初の1000mの通過が57秒7で、前に行った他の馬はほとんどが潰れている、という状況を考えれば、この馬が良く頑張った、ということは間違いないのだが・・・。

*2:そもそも、外国産馬自体が、かつてに比べると激減している、という事情も当然ある。

2016-05-07

[][]遂に始まった“刺客”の連載。

書店の法律書コーナーから、ここ数か月すっかり足が遠のいてしまっていたこともあって、なかなか手に取る機会がなかった「Business Law Journal」誌。

久しぶりに買って読んでみたら、「特集 これからの取締役会運営」の事務局担当者の座談会*1など、この雑誌の魅力はいまだ(辛うじて?)生きている、と思わせてくれる記事もあることが分かり、ちょっと嬉しくなったのだが、ここで取り上げたいのはそこではない。

自分が一番注目していたのは、既にSNS等でもいろいろと話題になっている、“ronnor氏のブックレビューの連載化”であり、わざわざ書店に足を伸ばしたのも、その記念すべき第1回の記事を読むためであった。

「企業法務系ブロガーによる辛口法律書レビュー」(124頁以下)というタイトルで始まったこの連載。

著者の「企業法務系ブロガー」ことronnor氏の、豊富な知識と情報量に裏打ちされたコメントの鋭さと、厳しさに震えながらも思わずクスッと笑ってしまうような洒落たウィットの素晴らしさは、過去2年の年末の書評記事によってもはやBLJ読者には周知の事実であり、今さらここで紹介するまでもなかろう*2

その上で、個人的な興味は、これまで「一年を振り返る」というコンセプトの下、その年に刊行された書籍を網羅的に紹介する、というronnor氏の記事のコンセプトが、連載化によってどのように変わるのか、ということにあった。

蓋を開けてみれば、「3カ月に1回の頻度」での連載、かつ「法務パーソンが私費であっても買うべきもの」を取りあげる、というコンセプトで、初回は「2015年11月〜2016年2月」に発行された書籍の中から10冊を取りあげる、という形になっている。

そして、記事の中では、このコンセプトに従い、絶対に外せない定番書か、何かしら“独自の工夫”が凝らされている書籍を対象に取り上げる書籍を選んだのだろう、確かに、書評を読んだだけで一度手に取ってみたい、という衝動に駆られてしまうものは多かった*3

もちろん、その一方で、持ち味の厳しいコメントは健在で、特に、長年版を重ねて定評のある某基本書を「マストバイ」としながら、改訂を重ね過ぎたゆえの“薮”の問題点をそれ以上の行数を割いて指摘しているくだり(124頁)や、個人情報保護法の一問一答に関して「出版社のウェブサイトから資料をダウンロード可能としたうえで、本文だけを150頁、1500円で売ってもらえないかと思った次第である。」(128頁)*4などは、よくぞ言ってくれた、という感がある。

ということで、連載の初回は、ほぼ期待通り、という仕上がりになっていたと思うし、僅か6ページ、しかも牛島先生のコラムのさらに後ろ、という地味なポジションながら、「約2000円」という雑誌の価格の半分くらいの価値はある、というのが自分の見立てである*5

最初は地味なスタートでも、じわじわと人気が出てそのうち巻頭カラーページの常連になる、というのは、かつての少年コミック誌の世界でもよくあったことで、ronnor氏の連載が、巻頭の“OPINION”の真後ろに華やかなカラー記事として登場する日も、そう遠くはないはずだ*6

なお、今回の記事に唯一、注文を付けるとしたら、

「タイトル・テーマは非常に良いのに、記述の踏込みが浅く実務に使えなかったり、内容が誤りに満ちていたりする書籍が多かった」(124頁)

というコメントを残されていながら、

「このレビューでは、そのような書籍名を出すつもりはない」(同上)

とスルーされてしまっていることだろうか。

純粋な大人の事情なのか、それとも、ヘタに出してしまってモノ好きな人の購買意欲をそそっては逆効果、という深謀遠慮に基づくものなのか自分には知る由もないが、書籍代を必要経費で落とす、という芸当ができない法務パーソンにとって、「買ってはいけない書籍」の情報を得ることは、「買うべき書籍」の情報を得ることと同じくらい大事なことだけに、次回からは、せめて「ronnor氏があえてスルーした書籍はどれか?」ということが分かるような「四半期に読んだ本一覧表」を添付していただけるとあり難いな、と思った次第である*7

いずれにしても、連載の第2回、3か月後が待ち遠しい。

*1:「クロストーク 取締役会事務局担当者の試行錯誤」Business Law Journal99号41頁(2016年)。どうしても諸々のコードや解釈指針をなぞっただけの建前論的な論稿になってしまいがちな「実務家」(弁護士、コンサル等)の論稿とは異なり、本当の意味で実務に携わっている方々ならではの興味深いネタや考え方が満載で、「これぞBLJ」という印象を強く受ける良企画ではないかと思う。(たぶんないだろうが)機会があれば、またどこかで言及できれば、と思っている。

*2:過去2年の書評記事へのコメントについては、http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20151223/1452394861http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20141227/1420003996参照のこと。

*3:もっとも、個人的には、『企業法務のための・・・』が取り上げられているのはちょっと意外な気がする。おそらく「法務パーソンとしてどのように訴訟をマネジメントすればいいのだろうか」という疑問に答えようとしている、というコンセプトを評価されたのだろうが、実際に読んでみれば分かる通り、本の中身はこのコンセプトを十分に満たしているものとはお世辞にも言い難いし、ronnor氏が指摘しているマニアックな箇所以外にも、根本的なミスや誤解を招きやすい記載が多い書籍でもある(自分はAmazonのブックレビューでも指摘されている“2頁目のミス”にげんなりして買うのをやめたクチである)。ここ数年、ユーザー側の視点にも配慮した良質な訴訟本が多数出ている今、あえてこの本を肯定的に取り上げる必要性はなかったのでは・・・?と思わずにはいられない。

*4:自分もこれが理由で、現時点での購入を見送ったクチである。

*5:ronnor氏のお言葉を借りるなら、「このコラムだけを電子書籍化して999円で売ってもらえないか」とでも言うべきか。

*6:そうなった時に、年末の書評特集(特に座談会)がどうなるか、というのは、個人的には気になっているのだが、それは8か月後のお楽しみ、ということになるだろうか。

*7:そうすれば“ボツ本”が何となく透けて見えるだけでなく、『ドイツ団体法論』のようなronnor氏のディープな世界の一端にも多くの読者が触れることができ、一石二鳥である。

2016-05-01

[][]問われ続ける盾の価値。

長年の伝統には皆一目置きつつも、「3200m」という現代競馬に馴染まない距離の長さゆえ、「古馬最強馬決定戦」という看板がくすんで久しい春の天皇賞

それでも、ここ数年は、オルフェーブル、キズナといった凱旋門賞組やいろんな意味で観衆を沸かせてくれたゴールドシップなど、実績のある馬が参戦していたこともあり、「人気馬が勝てるか?」という一点において、レースへの興味自体は持続できていたのだが、今年は、昨年有馬記念を勝つまでお世辞にもメジャーな存在とは言えなかったゴールドアクターが1番人気。

それ以外のG1タイトルホルダーもトーホウジャッカルキタサンブラックくらいしか見当たらず、前者は2年前の菊花賞以降勝ち星なし、後者も菊花賞を取るまでは専らドゥラメンテの引き立て役で、いずれも“主役”を張らせるにはちょっとなぁ・・・という馬たちだったことから、どうしても興味は薄れてしまっていた。

結果的には、昨秋以降、菊花賞優勝、有馬記念3着、と長距離路線で世代を代表する活躍を見せているキタサンブラックと、既に8歳ながら前年の春の天皇賞で3着、宝塚記念でも2着に入った実績のあるカレンミロティックが叩き合いの末に1,2着・・・と、客観的に見れば一応理解できる決着となったが、2番人気と13番人気の組み合わせで馬連配当が20000円超、と、主役不在の中、何となく納まりの悪い結果になってしまったことは否めない。

もちろん、競馬には、「馬がレースを作る」と同時に、「レースが馬を作る」という要素もある。

これまで、“馬”自身以外の要素で話題になることが多く、いくら実績を積み重ねても、色物扱いされて未だに1番人気になれないキタサンブラック*1が、今回の勝利を機に、宝塚記念以降、中長距離路線の主役を堂々と張れるようになれば、今年の天皇賞も、後々、一つのターニングポイントとして語り継がれることになるのかもしれない。

ただ、同世代ドゥラメンテ、という一番星が君臨し、秋になれば粒揃いと言われている下の世代からの突き上げも予想される中、“キタサンブラックが主役の競馬界”という絵もなかなか描きにくいわけで、この日の勝利の価値が、レースの価値ともども、しばらく問われ続けることになるのではないかな・・・というのが、自分の率直な感想である。

今年の終わり頃に、全く想像と異なる勢力図が出来上がっていたら、それはそれで、競馬はやっぱり面白い、ということになるのだけれど。

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