千年女優 DVD

千年女優 [DVD]

千年女優 [DVD]

こういう映画なんか好きだなあ。今まで観たことのないタイプ。

立花という男が、引退した大女優の藤原千代子の所に、ある「鍵」を持ってインタビューに訪れた。そのインタビューの内容はその鍵に関する思い出、彼女の人生と映画である。「思い出」のシーンは出演した映画のエピソードと混ざり合って物語を構成しており、なかなか凝ったつくりとなっていて見ごたえがあった。鍵の持ち主の男を追いかけ続ける人生は実に波乱万丈で、それがまた映画のシーンと重なって面白い。

登場人物の配置や性格が、映画の中身以外の現実の人生にも反映されており、巧妙。音楽のメリハリも効いててよいと思いました。しかし正直、ラストのセリフはなくてもよかったとも思うが、うーん。こういう「映画内映画」という、メタ作品モノというのはその作中に出てきた映画をすっげーみたくなるね。げんしけんで言うところのくじアンガラスの仮面で言うところのいろいろな作品、G戦場ヘヴンズドアで言うところの……ドラえもんで言うところの……と例を挙げればキリがないが、本作品中の千代子が演じた戦国時代や明治時代や大正、昭和の色んな作品も観てみたくなってしまったわー(そういう気分にさせる作品は往々にして面白いのである)。B+

アンダルシアの夏 DVD

茄子 アンダルシアの夏 [DVD]

茄子 アンダルシアの夏 [DVD]

黒田硫黄原作の、スカっと爽やかな自転車レース映画でした。40分くらいの釈の長さでうまく作ってあるなぁと思いながら楽しみました。自転車レース実際に観てみたくなったしアンダルシア行きたくなったし茄子食べたくなったっつうのー。自転車の描き込みがすごく細かくて丁寧だったし(ゆうても自転車別に詳しいわけではないのですが)、クライマックスに向けてどんどん盛り上がっていく。ラスト100メートルの作画はもうアツイアツイ。原作のマンガでもわかったけど、自転車レースの仕組みがわかったのも楽しかったです。チーム戦てすごいなー。A-

凶気の桜 DVD

凶気の桜 [DVD]

凶気の桜 [DVD]

http://www.toei-video.co.jp/data/kyoki/
あの窪塚洋介(色んな意味で「あの」だなホント)が深く関わったバイオレンス憂国ムービー。なんか漠然と言いたい事というかメッセージ的なものはわかるんだけど、エンターテイメントとしてすごくおもしれーとまでは思えなかった残念! キングギドラの音楽と江口洋介さんの演技はすごく良かったです。江口さんは最近めきめきと役者としてのレベルをアップさせているような印象を受けるなあ。本作、白い巨塔新撰組! 等好演しまくりじゃないですか。ナショナリストとしての窪塚のイメージというものがなんとなくわかった次第です。B-