アーケードゲーム基板を遊ぶための電源について
アーケードゲーム基板を遊ぶ際に必要になる電源に関してちょっとだけメモを。
自作する場合に使えそうな電源や、コントロールボックスで使われている電源についてtwitterで教えてもらったりしたことを分かる範囲でまとめておきます。
電源名 | +5V | +12V | -5V | -12V | +3.3V | メモ |
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AT電源 | ○ | ○ | ○ | ○ | - | 今となっては入手困難かも。出力可能電流値は電源による。電圧の調整が出来ない物が多い。 |
ATX電源 | ○ | ○ | ○(注) | ○ | ○ | -5Vは現時点で必要としないため存在しない電源が多い。出力可能電流値は電源による。電圧の調整が出来ない物が多い。 |
三和電子 SWN-7F | 7A | 1A | 1A | - | - | 新品で入手可能。普通の基板であればこれで十分? |
三和電子 SWN-JVS | 10A | 2A | - | - | 12A | 新品で入手可能。NAOMIなどのJVS基板を動かす時に便利。 |
Nidec PKA-7010SZ | 7A | 1A | 1A | - | - | ヤフオクで検索すると安く売っているので。安い! |
シグマ電子 AV7000(MWP-602) | 15A | 3A | 1A | - | - | 現在使用中のため詳細を後ほど。 |
Power-One MAP80-4000 | 14A | 4A | 1A | 1A | - | バブル基板を動かすのに使っています。 |
COSEL MMC100B-3 | 13A | 1A | 1A | - | - | ちとお高いですが、安心のコーセル製電源。 |
HIE SN2-4 | 15A | 3A | 1A | - | - | HIEというメーカーの電源。ググってもデータシートなど発見出来ず。 |
- 出力可能な電圧な場合には○か最大出力電流値を記載しています。
- +3.3VはNAOMIなどの基板で使用します。
- -12Vはコナミのバブル基板など一部のみで必要で、普通の基板では必要になりません。
- -5Vは一部の基板で使われていて、無いと音が出なかったりします。
- 筺体用の電源は知らないため書いてません。
コントロールボックスはSWN-7FかAV7000と同じ電源が使われているのが多いかな、と思ってます。詳細に調べた訳ではありませんが、これを買えばなんでも遊べる、という物はこの世には存在しないかと思われます。
何か気がついた事があれば後ほど追記します。
AV7000について
現在、AV7000というコントロールボックスを使っています。これは+5V/15Aまで出せる電源のため、大型物などを動かす際に良いかと思って購入して使っていたのですが、JAMMAから専用コネクタへ変換してリッジレーサー基板の動作確認を行なっていたところ、本体のコネクタ部分から煙が出ました。
リッジレーサー基板の+5Vの消費電流をクランプメーターで測定を行ったところ大体10Aでした。CPS2などの普通の基板(?)が3Aとか4Aなので、電流を流しすぎたために燃えてしまったようです。
電源にはMWP-602(pdf)が使われていました。これ以外の電源も使われているかもしれません。
AV7000のコネクタにはヒロセ電機のCR7E-44DB-3.96DSというコネクタが使われています。このコネクタのデータシート(pdf)を確認すると定格電流3Aとなっています。1ピン当たり3Aと考えると+5Vを供給するために使われているのが2ピンのため、6Aまでしか流せないことになります。
電源としては+5V/15Aまで出せる能力がありますが、コネクタなどの制限のためにそこまで電流を流せないような構造となっているように見えます。
なんだかもったいないなーと思ったため、ハーネスを作成してもらい電流を流せるような配線にしたところ以下の画像のようになりました。
動作している基板はレイブレーサーでおおよそ10Aが流れています。
電源を別配線でもってこれるようにして、途中に12pinのコネクタを付けて他のハーネスにも使えるようにしています。電源自体の出力端子は+5Vは1つしか無いため、かなり無理矢理配線しています。端子台などを使って結線できるようにした方が良いのですがスペースが…。
これによりJAMMA変換の部分で発熱するようなことも無くなりました。あとはAV7000のガワに穴を開けて電源用の配線を出せるようにするだけですが、通気性良いしガワ無くても良いかな…とか、これだと別電源で動くようにしたり自分でコントロールボックス作った方が良いんじゃないか、と思うと負けですね。