演奏家に訊く vol.6 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ 開催のお知らせ



好評のうちに回を重ねてきました「演奏家に訊く」シリーズですが、本年からは年1回に過去に登場頂いた方に再登場いただく機会を設けることといたしました。
今回、この再登場枠に、西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得された生頼(おうらい)まゆみさんを迎え、この楽器の魅力と様々な演奏方法について、演奏を交えて語って頂きます。ツィンバロンはハンガリーを中心とした中央ヨーロッパの民族楽器で、ピアノの弦を撥で直接叩くかのような音色に特徴があります。実際、その機能は初期のピアノ製作者たちの心を捉え、ピアノのダンパーペダルのシステムはツィンバロンを参考に生み出されたといいます。ロマ(ジプシー)の音楽でしばしば使用されてきたツィンバロンですが、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」組曲など、クラシック音楽でも使用され、現代では、ブーレーズ≪レポン≫、デュティユー≪空間の神秘≫、≪ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」≫、クルターグ≪亡きR.V.トュローソヴァのメッセージ≫、ホリガー≪ヴァイオリン協奏曲≫など、ソロ・室内楽からオーケストラ作品まで、優れた作品がこの楽器のために生み出されています。
東京都響定期演奏会にて、ジョン・アダムズの≪シェヘラザード.2≫の日本初演を終えられたばかりの生頼さんに、これらツィンバロンの新たなレパートリーについて、奏法の実演とともに伺っていきたいと思います。奮ってご参加ください。

【演奏曲】
György Kurtág(1926- ) ≪Hommage a Berenyi Ferenc 70≫
Luca Antignani(1976- ) ≪Due interludi≫からInterludio I(日本初演
Joao Pedro Oliveira(1959- ) ≪Maelstrom≫ cimbalom and tape
木下正道(1969- ) ≪crypte VIII≫





演奏家に訊く vol.2 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ
【お話・演奏】生頼まゆみ (プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2017年5月21日(日) 17時開始(開場16時30分)
【入場料】予約一般 2000円 予約学生1500円 学生証提示をお願いいたします 当日2300円
【予約】Facebookのイベントページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。

西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分







【登壇者プロフィール】 
 
生頼まゆみ

西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得し、同時にストラスブール市賞受賞。また、審査員満場一致の最高位の成績でコンサート奏者資格を取得。ツィンバロン ソロ奏者として、国立ローマ・サンタ・チェチリア管弦楽団、SWRバーデンバーデン、フライブルグ交響楽団、ゲッティンゲン交響楽団、フランス国立ラインオペラ等のほか、2013年ヴェネツィアビエンナーレにてパドヴァ・ヴェネト管弦楽団とツィンバロンコンチェルトを共演し好評を博す。現代音楽グループ、Ensemble Accroche Note、Ensemble Lineaのメンバーとして活動後日本へ帰国し、ラ・フォル・ジュルネ新潟などでのソロリサイタルや、アンサンブルノマド定期演奏会にゲスト出演するなどの演奏活動、CD録音などに参加している。トーキョーワンダーサイトExperimental Sound,Art&Performance Festival 2009特別賞受賞。

石塚潤一

東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話しを伺う。ツィンバロンを愛用した2人の作曲家:デュティユとクルターグを含む、現代作曲家10人の10作品について解説した原稿が、の音楽現代2016年7月号に掲載されている。