『20世紀少年 第2章 最後の希望』

●第2章で期待していた平愛梨が活躍するシーンが余り無い。なんだか意味もなく肩を張り上げて走っているシーンばかりという感じだ。

●第1章を観たときは、流石、堤監督、2時間以上の尺なのに、大したことないストーリーなのに面白く仕上げていると思ったのだが。時間が経つにつれて、内容の無さ、展開の遅さになんだかなぁ?という気持ちが増してきた。

●この第2章も展開が遅い。ストーリーが態とらしいくらいにゆっくり進む。ダイナミズムもスピード感もない。3部作にするために無理矢理話を長引かせているかのような印象すら受ける。

●結局「20世紀少年」ってなんなのだろう? 新興宗教の集団がどんどん大きくなって、最近を使って大量殺人なんかをして、この世の終わり人類の滅亡を訴えつつ世の中を自分の思い通りに動かそうとしていく。そんな話。

ん?これってオウム真理教とそっくりじゃない? 新興宗教なんてのはとどのつまり同じようなことしかしないんだが、この20世紀少年の描いてる事って、新興宗教団体がよくやる、よく言ってることとおんなじじゃない? そう思えた。

●3部作にはしているけれど、話の中にある秘密は、結局トモダチが誰か?ってこと。それだけである。あとは付随した余徳のようなストーリーばかりだ。少年たちが大人になり、世界征服を阻止しようとするのもなんだか非現実的だし。

●この第2章も2時間オーバーの尺ながらそれなりに眠くならずに最後まで観ることが出来る。だが、見終わって何ものこらない。あれ?で、この第2章はなんだったの?という感じだ。

●第1章を観た後は「なかなか面白い、第2章に期待」と思ったのだが・・・この第2章を観た後ではそんな気持ちも消えてしまった。

●映像にもスケール感や大規模なアクションシーンが有るわけでもない。劇場のスクリーンで観る価値があるとも言い難い。TVドラマのようなもので家でテレビで観ていれば充分と思える映像だ。

●第三章までは観るとは思うが、三作全部を観たら「なんだ、3部作にまでしておいて、こんな結末か? 結局は新興宗教が出てきてそれを潰そうとするだけの話じゃないか?」なんかそんな風に思いそうである。

●んー、20世紀少年、やはりこれは映画化するようなマンガじゃなかったのでは? そもそも原作のマンガがなんだか訳の分らぬいい加減さの上に乗っかっているような話なのだから。

●ダメだこりゃと思ってしまった。

●カンナの相手をしていた小泉響子役の木南晴夏がいい味出していた。「恋の門」の酒井若菜的であった。堤演出にはこういったちょっとコケティッシュなオフザケの女の子の方が相性が良いのではと思う。
●少年たちが自転車で走っていた藤沢のレトロな小道。