梅雨のビデオまつり

今回は駄作2本、良作2本、異色作2本の計6本でお届けします。ムガムム*1
      100円
美女が悪い男に捕まって森の中でヒイヒイ言わされる映画かと思ったら全然違ったよ。ヒイヒイ言わされるのは悪い奴だった。取材のために居合わせた記者がいて、この人が最後まで生き残るだろ、ふつう。殺されちゃったよ、かわいそうすぎる(泣)


      250円
スピルバーグの「激突!」プラス「13日の金曜日」と書けばどんな映画か想像がつくだろう。その想像どおりの映画だった。そして想像以上のものは何もなかった...


      1,800円
伊坂幸太郎の初期の作品。内容は完全に忘れていた。忘れていて良かった。中盤に大仕掛けがあるので小説を覚えているとそこが楽しめない。伊坂幸太郎の作品は、だいたいが語り手である常識人の主人公と、エキセントリックな相棒。主人公があたふたしているうちに相棒によって物語が進められていく。その二人に濱田岳瑛太。小説のイメージにぴったり。すごくいい。もう伊坂幸太郎のほかの作品もこの二人でいいだろうというくらい。だがヒロインの関めぐみは残念。ほかにいなかったのか? けっこう映像化が難しい作品だと思うのだが、前半が濱田岳が見たり聞いたりした物語。後半を瑛太の目から見た物語で映像化しているので難しくもなんともなかったよ。


      1,500円
これは単館上映だったので時間が合わなかった作品なんだよね。ゲームのFPSをずっと見せられているような映画。主人公の視界で物語が進む。よってポスターのように自分の手は見えているのな。もう画面が揺れる揺れる、動く動く。見終わった後はどっと疲労感。映画館の大スクリーンで観たら吐く人がいたりして。もうラストはめちゃめちゃ。敵がすごく強いのが良かった。


      1,800円
ウルトラマンジードのヒロイン・鳥羽ライハ役の山本千尋のスクリーンデビュー作。時代劇の切られ役の名優・福本清三が主人公。その彼に弟子入りするのが山本千尋。ヒロインのスタントで出演したのが監督の目にとまりスターダムにのし上がっていく。一方、主人公側はどんどん時代劇が少なくなってきて廃業する仲間が増える。彼も太秦の映画村の寸劇で食いつなぐ毎日。長年酷使した腕がもう刀を握れなくなってきて引退をする。ところが大型の時代劇映画を作ることになり主役が松方弘樹、ヒロインが山本千尋。彼女は田舎で畑を耕している師匠を呼びに行く。そして本当の引退作、最後の映画に出るために主人公はカメラの前に立つ。松方弘樹に斬られるために、愛弟子に斬られるために...もうラストは号泣だよ。あの山本千尋の体術をもってしても日本刀の立ち回りは松方弘樹のがはるかにうまいのが時代劇の奥の深さ。山本千尋は良い役で演技も良かったのだが、この映画は単館上映かなんかでブレイクし損なったんだよね。


      評価が難しい映画。1,000円から1,800円のどこか
園子温監督、主演が宮崎ますみ宮崎ますみが脱ぎまくる。10年遅いよ。2005年の映画だが、2018年のいまはこんな映画、映画館で上映もできないしましてやテレビで放映もできないだろうな。園子温の作品にしては血の量が少ない。ふつうはプール一杯分だが、この映画は風呂桶一杯分くらい。だがあいかわらずエグい。本作のエグさは生理よりもメンタルに来る。つうか、こんな映画を作っちゃイカンだろう。

*1:昔のサザエさん