『詳注版 シャーロック・ホームズ全集1』 コナン・ドイル ちくま文庫

 かの名高き名探偵シャーロック・ホームズの事件簿を時系列順に集めた物。しかし全集の1巻目に収められているホームズの冒険譚は『グロリア・スコット号』と『マスグレイブ家の儀式』のみ。1巻のメインは『二人の医師と一人の探偵』と題されたホームズ譚に関する評論である。
 しかしこの評論があんまり面白くなかった。ホームズの誕生日がいつだろうが、家族構成がどーなっているのかなど、どうでも良かった。実在もしくは空想上の人物を問わず、伝記にはあんま興味がないのだろう。
 ただ、ホームズの物語の方は相変らず面白い。あらすじを知っているので、いまさら読み返すのは結構めんどくさかったが、そこそこ楽しめた。あー、でも2巻以降は読まないかな。

 『三国志(二)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

 吉川三国志第2巻。冒頭で孫堅がさっさと死ぬので、ちょっとビクーリ。こんなに早く退場したっけ、孫堅孫堅孫権孫乾が同時期に登場することは無かったのね、吉川だと。
 あとドクロちゃんが大好きな王允が大活躍するのもこの巻。呂布董卓を仲たがいさせたあと、すぐに殺されるという、見せ場がある様で無いこいつを、何故ドクロちゃんが気に入っているのか正直私にはよく分からない。おかゆまさきが勢いだけで書いちゃったことに対して、どうこう言ってもしょうがないんだが。
 しかし解説に松下幸之助ってなんか凄いな。