『出雲伝説7/8の殺人』 島田荘司 光文社文庫

 前々から思っていたのだが、島荘に社会派っぽいのは似合わない。あと私はトラベルミステリーの良さが欠片も分からないので、もう吉敷モノは読まないかもしんない。
 要するにこの作品はつまんなかったんだよ、コレでもかってぐらいに。

 『天より授かりしもの』 アン・マキャフリー 創元推理文庫

 「天から授かった才能」=ギフトを持ったある国の王女ミーアンは、不本意な結婚を拒否するため、森の奥深くへと逃げ込む。そこで一人の怪しげな少年と出会い、共同生活を送りはじめる。お姫様育ちのミーアンは日々の生活に悪戦苦闘しながらも、充実した日々を過ごし始めるが…。中世の趣が漂う上質なファンタジー
 全く期待しないで買ったのだが、これはあたりだった。ボーイ・ミーツ・ガール物で大切な少年と少女の出会いと成長が、サラっと、しかし丹念に描かれている。イラストもGood。けなすところがない。昼飯代抜いて買っても損はしない。

 『三国志(三)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

 呂布陳宮の掛け合い漫才が楽しい第三巻。陳宮ってこんなに男らしかったのかと。死に際が見事だった。
 あと劉備がウザイ。袁紹曹操もそんな男の口車にのるんじゃねえよとぼやきながら読んでいる。早く諸葛は出ねえのか。

 『月の影 影の海 下』 小野不由美 講談社X文庫

 上巻は微塵も面白くなかったが、下巻は面白い。それにしても巧国との戦が無いのがすっげえ残念だ。国盗りのシーンが省略されすぎじゃないか、これは。6頁て。後のシリーズで補足はあるんだろうか。