アジア杯日本代表、スタメン交代の可能性。

http://www.nikkansports.com/ns/soccer/japan/p-sc-tp3-040802-0011.html

バーレーン戦は中田浩、松田を先発起用も
今大会でレギュラー出場してきたMF遠藤が右足親指のつめがはがれて痛みを訴えており、DF田中は7月31日のヨルダン戦で右足親指を踏まれたため。他にFW玉田は右ひざを打撲したが、出場に影響はなさそうだ。ジーコ監督は「ケガ人3人の回復具合によっては選手の入れ替えも考えている」と話した。

遠藤と田中誠はとりあえず休めそうだが、玉田はどうなるか。
http://allabout.co.jp/sports/domesticsoccer/closeup/CU20040801A/index3.htm

遠藤保仁選手
「右の親指の爪が剥げた。それもあるけど、もうハーフタイムで交代しようかとも思った。加地からボールが来た時、シュートを打ったけど、もうあれが限界だった。」

玉田圭司選手
「左ヒザを痛めて、もうプレーしきれなかった。やっていくうちにどんどん腫れが出てきて、力が入らなくなった」

玉田も休ませたほうがいいんじゃないか。この大会を乗り切ったとしても出ずっぱりのスタメン選手は帰国後に体調を回復するまでどのくらいかかるだろうか。今季は降格条件がやや緩いとはいえ、柏が安全圏まで上がるのは、玉田の力が大いに必要のはず。監督は変わったけれど、あまりの酷使で玉田がふらふら状態で返されたなら、柏はまた抗議を考えても良いと思う。

それに中村は自分主役のスポンサー付き親善興行3試合が待っている。とにかく出場しなければならないらしいが、あまり無理せず顔見世くらいにしておいたほうが良いと思う。ファミマとかスポンサー陣も「ジーコ、中村使い杉(怒)」だったりして。

先発復帰となると、中田浩が03年6月のコロンビア戦、松田は02年11月のアルゼンチン戦以来となる。すでに今大会で中田浩が2試合、松田は1試合途中出場している。中田浩はヨルダン戦後「代表での感覚もつかめてきた」と話しており、レギュラーの座を奪い返す覚悟で準決勝に臨む。

DF3バックの面子が「中澤−宮本−松田」となるならば、中澤とはチームメイトで宮本との前代表でのプレー回数も多いし見てみたい楽しみな顔ぶれ。しかし、ほとんどぶっつけ本番なのは否めない。「ミスをするなといったのに、(松田の)ミスで負けた」みたいな監督総括の生け贄だけは回避希望。

JFL後期第5節、危うしザスパ草津?

横河武蔵野エンブレム。

http://www.jfl-info.net/

群馬FCホリコシ(勝ち点26・9位↑)3−2 横河武蔵野FC(勝ち点25・10位↓)
(8月1日14:00/群馬県前橋市敷島公園陸上競技場/301人)
群馬FCホリコシスタメン:サブ
−−−−森−−藏川−−−:小松原
−町田−−−−−ダニロ−:深田、奈良
−−−羽山−−山田−−−:大谷
神田−三本菅−小川−小山:
−−−−−井坂−−−−−:中西

横河武蔵野FCスタメン:サブ
−−−小林−−村山−−−:武田
−キム−−ユン−−大槻−:上野
−−−田辺−−石本−−−:原島
−西口−−田上−−熊谷−:江川
−−−−−井上−−−−−:大石

●得点経過
33分:森陽一(群馬)
43分:森陽一(群馬)
46分:村山浩史(横河武蔵野
63分:ダニロ(群馬)
74分:小林陽介(横河武蔵野

私事都合とはいえ、雷雨のアローズ北陸戦以来「生ザスパ」から遠ざかるばかりの日々、思い余って群馬FCホリコシのホーム戦を2戦連続観戦でございますですよ。次節の群馬ダービーも仕事でスタジアムには行けず、さらにJFLはここで「天皇杯予選夏休み」に入るので、「生ザスパ」は10月2日の南長野の栃木SC戦までお預けです。まいったまいった。その間に天皇杯群馬県予選決勝と後期第7節で群馬FC−アローズ北陸戦は観戦できる予定なので、このままだとザスパ抜きで4戦連続の群馬FC観戦ですよ、どうしましょう。そんなことを考えながら12時半ごろ敷島公園着。

公園敷地内をてくてく歩いていくと、サッカーラグビー場や補助陸上競技場では高校生がサッカーしてたり、トンボの大群が舞っていたり。「ならば今日は陸上競技場で試合なわけね」とスタジアムに向かう(←調べなくてもなんとかなるものなのよ、ほぼ隣接しているし)。・・・外から見るとスタンドに人影がない。「いくらなんでも、観客がオレだけってのはありえないよな」と思いながら入場口に入ってみると開門はキックオフの1時間前の午後1時。入場口の周りには群馬FCのサポと横河武蔵野のサポらしき人影も20名くらいは見られた。残り20分を公園の木陰のベンチで待ち、時計が1時を示したところで入場口に向かい、入場。・・・自分の前に人影がないよな〜、などと思いながら階段をあがってスタンドを見回すと、なんと一番乗りでしたのよ。こういう経験はもう一生ないかもな。草津戦では考えられないほどの余裕で観戦しやすい席に陣取り、キックオフを待つ。

スタメンとフォーメーションは上記参照。群馬FCのFWは、結果を伝える本日の上毛新聞では「3トップ」、朝日新聞では「森の1トップ」。で、自分は「森と藏川の2トップ」としているので、もし全部に目を通している奇特な方には「どれやねん」だろうが、どれも正解。藏川はポジションを固定せず、トップ下か左右に流れるか森とツートップを組むかだった。前半20分からは2トップの状態が長かったので自分は上記のとおりにした次第。詳しく書けば「森の1トップに両WB、藏川は遊撃」になる。

群馬FC攻撃陣の特徴は「本来FWの選手がMFもこなしているので、ゴール前に誰がつめてきてもFW能力高し」と云えるだろう。これで関東リーグを圧倒的な攻撃力で制覇し、全国大会と入れ替え戦も勝ちあがってJFLに昇格してきたのだ。しかし、この並びだとDMFの前にスペースが大きくあり、ホンダ戦でもそのスペースを有効に使われて猛攻を受けた。そこのケアはどうするのかも個人的には注目だった。

さて、キックオフからアウェイゲームで主導権を握るべく横河武蔵野のやや攻勢で始まった前半5分、群馬FCから見て左CKを得るが失敗。群馬FCがこれをカウンターへ転じ、ダイレクトパス2本で中央で待つダニロにボールが渡る。ダニロはPAまでドリブルで持ち込み、DF二人の激しい寄せの中でもなんとかキープして、上がってきた森へ決定的なラストパスを送るが、森のシュートはポストの脇をすり抜けてノーゴール。この日誕生日だった森のバースデーゴールはひとまずお預けに。

ここからは、群馬FCがゲームの主導権を握る。9分にFK、10分に藏川のミドル、13分にもダニロのミドルとシュートの雨を浴びせる。これは群馬FC攻撃陣の連携もさることながら「良い攻撃は良い守備から」の言葉どおり、横河武蔵野の攻撃を効果的に封じる守備の賜物であった。

横河武蔵野の攻撃は3−5−2のFW2名とSH2名、そしてトップ下のユンが起点となり主に5名で行われる。フィニッシュはJFL屈指のストライカー村山が中央で受けて担当する形。小林はフリーランニングで守備陣を崩してゆく。

横河武蔵野FC攻撃陣
−−−小林−−村山−−−:
−キム−−ユン−−大槻−:

これに対する群馬FCホリコシの守備陣の役割分担は以下の通り。

群馬FCホリコシ、守備の分担と意図
−町田−−−−−ダニロ−:SHへ早めのプレス。上がりを防ぎボールを外かユンへ出させる。
−−−羽山−−山田−−−:攻撃起点となるユンへ2対1での潰し。ボール奪取後に前線へパス。
神田−三本菅−小川−小山:FW2名にDF4名で数的優位。ライン押上げで裏の飛び出しを防ぐ。

相手SHがボールを持った時は、ダニロと町田がセンターサークルを越えさせずにプレス、彼らの上がっての攻撃参加を阻止して、ボールをユンに出させる。DF陣はFW2名をぴったりマークして中央でボールを持つユンのパスの出しどころを失くして孤立させる。*1DMFの山田と羽山がユンからボールを奪って、味方の攻撃へつなげる形。

攻撃が組み立てられず、下がる一方の横河武蔵野は3バックにDMFも吸収される5バックを余儀なくされ、ますますOMFのユンは孤立し、中盤の支配権は完全に群馬FCが握ってしまう。中盤の優位を確保して、懸案だったDMF2名の前のスペースは、DFラインを思い切って押し上げることによりFWまでの距離を短くして、スペースごと潰してしまった。最後尾のGK井坂がDFラインの下がる限界をコーチング、チーム全体のコンパクトを確保する。これで横河武蔵野の苦し紛れのフィードもオフサイドとなり、FW村山と小林は無力化してしまう。29分にFKのリフレクトから横河武蔵野のカウンターでゴール前まで詰められるが、前半のピンチらしいピンチはその一度のみ。

ホンダ相手ではこうはいかなかったのだろうが、群馬FCが3−5−2相手に優位を確保する時はこうやっているのか、と知る。選手個々の動きと役割把握からも意思統一と錬度の高さが伺える。やはり池田監督あなどりがたし。前回の群馬ダービーでもザスパ草津が苦戦した一端くらいは見えたかな。

試合での優位を確保すると、いままで上がりを抑えていた攻撃的右SBの小山が満を持して攻撃参加し、攻撃に厚みを加える。またもやユンからボールを奪った守備陣からやや右サイドに張っていた藏川へパスが通り、藏川は猛然と中央へ切り込む・・・と見せかけてヒールパス。最後方から駆け上がってきた小山がこれを受けてコーナー方向へドリブル、中央へクロスを折り返す。これをゴール正面へ進入した森がノートラップシュートで先制ゴール。藏川のトリックと小山のDF陣全体を偏らせるドリブル、ダニロのフリーランニングもあって撹乱された横河武蔵野DF陣は森へのマークが甘くなり、森をフリーで打たせてしまった。逆に群馬FCは守備を完全に崩し、エースストライカーに決定的な場面を作ってゴールを奪ったといえる。

さらに43分には、横河武蔵野の不用意なバックパスを小山が好判断でカット、これまたナイスなスルーパスを、ゴール前の森へ。森はPAでDFに押し倒されてPKを獲得。これを冷静に決めてバースデーゴールを2に伸ばした。ほぼ意図どおりに横河武蔵野の攻撃を封じ、2点のリードで折り返せたのは上々だろう。38分でダニロがイエローをもらってしまい、次節のザスパ草津戦に不出場なのが余分といえば、余分。

さて後半に入ると、横河武蔵野もキチンとアジャストしてきた。DMFのどちらかが積極的に前にあがりユンに並び、パスの出所・落ち着かせ所を確保する。ともかく2点差で負けているのだから、攻勢に出るしかない。

後半始まってからは横河武蔵野の押し気味の展開に。群馬FCの4バックがラインが下がり目になると、バイタルエリアにフリーのスペースが生まれ、群馬FCのDMFもケアせざるを得ない。その瞬間を狙っていたかのようにDFの前に張るFW村山にサイドからボールが渡る。ゴールとマンマーク気味のDFを背にボールを受けた村山は、ポストとしてFW小林にパスを出すか、と思われた矢先にDFを背にしたまま反転シュート、ゴールネットに反撃の1点目を叩き込んだ。後半2分、早い時間での得点は横河武蔵野の意気を上げる。村山はこれで今季15得点目でJFL得点王ランキング1位、セレッソに移籍した古橋達弥と並んだ。

群馬FCは相手の攻勢に受身になってしまい、後半開始早々に失点してしまうイヤな展開。その後も守勢にまわる群馬FCは前半の猛プレスの影響か全体的に運動量が落ちてきている。ここで池田監督はカウンターを指示したらしい。全体的に下がり目になることでバイタルエリアのスペースを消して対応していく。これが奏功し、後半19分に左サイドでボールを奪取した町田が前がかりになっている横河武蔵野DFをドルブル突破し右を走るダニロに渡して、キレイにフィニッシュ、3−1と突き放した。

その後、またもや村山に1点目とほぼ同じ反転シュートをくらい、これはバーに当たったが跳ね返ったボールを小林に決められて3−2とされるが、これ以後は守勢に回りながらも危ない場面はなく逃げ切って勝利、横河武蔵野を追い越してリーグ9位にまで順位をあげた。はっきり云って、調子を上げている。ほぼ群馬FCのペースで試合を支配し、横河武蔵野はイイところなしのように見えたが、横河武蔵野のエースFW村山はこの日でリーグトップタイの15得点目、小林も10得点とJFL屈指のFWをそろえるチームであり、それを支える中盤を機能させなくするのには、相応のプランと意図を植えつける練習が必要だろう。それを実行できる群馬FCと池田監督は、やはり難敵であり雄敵である。あやうし、ザスパ草津? いや、それでもウチが勝つのさ。勝たないと。

ああ、あと俄然キレてきたFW森とゲームメイカーの藏川、それに危険なSBの小山、加えて前回のダービーには警告累積欠場だったボランチの山田などはとにかく皆、急にお腹が痛くなるように。

*1:これはCB三本菅と、負傷から復帰した小川の存在が大きい。彼の復帰で群馬FCの4バックはより安定感を増した。ザスパサポ的には困るニュースだけど。