本命チョコ話
一応貰った記憶はある。くれた相手は高校時代の彼女。
女の子はどうやら本命には「手作りチョコ」なる物を送る習慣があるらしい。確かに「手作り弁当」に並ぶ威力を持つハンドウェポンではあるのだが、手作り用のチョコって塊で数百円程度なのであまり美味くない。手作りチョコ作るんだったら高級チョコの詰め合わせの方が美味くて嬉しいとか思うのは俺だけか?
で、記憶にある本命チョコ。これも手作りだった。まぁ、
「味より気持ち気持ち」
とか思いながら食ったのだが、やたらに美味い。なので翌日聞いてみた。で、その答え。
「だってゴディバのチョコ溶かして作った物だし」
貰ったチョコはそこそこ厚みがあって15m x 15m程度の大きさだったのだが……ええと〜、ゴディバのチョコって石ころ程度の大きさで300円位するよね?しかも、湯煎してから固め直して美味しいチョコを選んだとか言っていたが、それって渡されたチョコに使用した物以外にも相当に買い込んだって事だよね?いくら使ったの?社会人になった今でも驚く値段になりそうなのだが。
世の女性方。気合いを入れるのはいいが、入れすぎると貰う方がビビるので程々に。
義理チョコ話
さて、本命チョコの話なんぞしても世の男性方は面白くないだろう。読み返してみたら、書いた本人ですら
「高校生の分際でなにノロケてやがるんだ!」
と昔の自分にキレそうになったしな。
やっぱりこういう話は人生の脇役的話の方が良い。読み返してもキレなくて済むしね。という事で、義理チョコの話。
義理チョコ。菓子業界が売り上げを上げるために設定した、女性の負担を強いる物である。そして恋愛におけるカーストの最下層*1にとっては貰えないと寂しく、貰ってもこれだけだと寂しい微妙な物。で、義理チョコのさらに困ったところは、貰ったヤツが勘違いする場合があるところだ。ストーカーになられた日にゃたまらない。しかし、世の女性よ安心めされ。絶対に勘違いされない方法を教えよう。
あれは俺が大学生の時だった。バイト先の休憩室に皆でたむろしていた時、シフトに入る女の子が来た。で、俺達野郎群を見て、おもむろに
「皆、手を出して」
と言う。皆が手を差し出すと、そこにザラザラザラっと麦チョコを……。
うわっ、安上がり!
どう考えても本命と勘違いするわけねぇよな。勿論その後は
「俺の方が2粒多い〜!」
「俺が一番少ねぇのかよ!」
とか言いながら盛り上がるのだ。
麦チョコ、今でも最強の義理アイテムだと思う。
*1:安心しろ、俺も今は二等市民だ