2012-02-06
■[music] まだ中田ヤスタカはJ-POPに対して巧妙に反逆を続けているのか@週刊文春2012年02月02日号「考えるヒット」

前号、近田春夫の「考えるヒット」737回。今回はきゃりーぱみゅぱみゅ「つけまつける」。
中田ヤスタカの前向きな姿勢ときゃりーぱみゅぱみゅの相性良し!!
個人的に流行音楽を選ぶ時のポイントは好き嫌いではなく「前向きな姿勢」が感じられるかどうかだ。それは醸し出されるものの量や質、方向性などから経験的に推測されるが、平たく言えば総体としての新鮮さをチェックしているのだと思う。ただJポップ一般の場合”今までにないもの、聞いたことのない音”といった事への拘りがそれほど強くあるとも思えないので、果たしてそうした物差しが意味を持つかどうかはよく分からないですけど。
中田ヤスタカがやはり気になるのは、いつも何かしら新しくあろうとする意思が作品に依然として感じられるからである。最新プロデュース曲、きゃりーぱみゅぱみゅの「つけまつける」はどうなっているのか。さっそく聴いてみることにした。
いきなりトイピアノだかグロッケンだかが可愛らしく駆け上がると”お菓子の国”のような、しかしどこかダークな感もある。ファンタジー色の強い音色のトラックとともに歌が始まった。エイトビート系の四つ打ちに高く響く可愛い(というより幼い)声は、系譜的にはYUKIかもしれないが、もっと人工的でどこか漫画っぽい。まさに芸名通りの世界だ。
きゃりーぱみゅぱみゅはとてもハキハキと唱歌でも歌うように曲をこなしてゆく。その辺りの”ノリ”はPerfumeなどとは全然違うだろう。より同性の方を向いたつくりにも思える。何しろ彼女の歌はいわゆる「セックス」的なものを一切連想させないのだ。
では何を連想したかというとNHK「みんなの歌」なのだけれど先に述べた”ダーク感”が隠し味となって、微妙だが景色の位相がずれたようにも思え潜在意識に異物感を残す。聴きこむと案外不思議な、たとえば”ティム・バートンの映像のような”音といえばいいか。中田ヤスタカはさりげなく視覚に訴えてくるような音色のジャッジが本当に上手いと思った。
この音像から何を感じるか。まだ中田ヤスタカはJポップ(というもの)に対して巧妙に反逆を続けているのか、あるいは……? 前向きな姿勢は相変わらず十分に感じられるとして、どちらを向いて前に進もうとしているのだろう。
どうとでも判断できる曖昧さを残しつつ、きゃりーぱみゅぱみゅのイメージを王道感を持ってまとめあげたこの作品、ちょっと職人ぽい隙の無い仕上がり過ぎるのが気になる所だが、二人の相性はなかなか悪くないと思ったのだった。
広く知られたグリム寓話の、その原作のように、幻想的で悪趣味で、異形でかつ純粋。これは近田氏の言うように「ティム・バートン」そのものの世界であるし、また、それは、「PONPONPON」を含む、前作「もしもし原宿」にはない世界だ。前作までの悪趣味感というのは、楽曲ではなく、主にPVを初めとするビジュアル面によって構成されていた印象が強い。また、それは「目玉」や「骨」といった、ある種の「グロかわ」なポップさを伴っていた。
常に寝不足であるかのような眼をしたきゃりーぱみゅぱみゅ、その存在自体が不穏な空気を纏ってはいるが、今作「つけまつける」での不穏さは、一連のサビで無理目な発声をさせていることによる、声の不安定さによるものなのかもしれないし、何度もはっとさせられるほどの前向きネガティヴな歌詞は、「付けるタイプの魔法」である「つけま」で対外的な鎧を作りながら、却ってきゃりーの内面の脆弱さを曝け出しているようにも思える。PVでは前作の「過剰なポップ」というよりも、あからさまにオカルト的な記号が散りばめられていることもまた、その不穏さを拡大させている要因だろう。
「J-POPへの反逆」という観点において、「つけまつける」のトラック自体はかっちり作られたポップスであり、これはやはり「王道感」といえるだろう。一方で、詞と歌の乗った楽曲、そしてPVを含めた全体の像は、あまりにも不穏な空気に満ちていて、聴く度にその二者のギャップに混乱させられる。「PONPONPON」のように、軽々しく何度もループできるポップな作りではない。
きゃりーぱみゅぱみゅのパーソナリティーが単に「可愛らしいモデル」でないことは、彼女のブログなりTwitterなりを少し眺めただけでも伝わってくる。多分にグロテスクな要素を含んだ「それ」を体現している「つけまつける」。そしてそれ/彼女は、お茶の間に賑やかに提供できるような、どちらもポップなサウンド/キャラクターに包まれてはいるが、内包するものがあまりに不穏だからゆえの、ある種異様なギャップを伴う微妙なバランスの上に成り立っている。この奇妙さ/異形さを、どこまでもオーセンティックにポップなJ-POP楽曲として世の中に提示するのなら、それはヤスタカの意図的な「J-POPへの反逆」であり、世間に対する前向きで意地悪な挑戦に他ならない。かつてのPerfumeが、「アイドルソング」という、ある程度平穏さが約束されているフォーマット上にありながら、その時代に最も尖った音を内包するという異形さをもって、世間に提供されたのと同じように。
- 作者: 近田春夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/05
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- アーティスト: きゃりーぱみゅぱみゅ
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2012-01-29
■[Perfume] 観覧記録 Perfume 3rd Tour 「JPN」@さいたまスーパーアリーナ初日/二日目

http://www.perfume-web.jp/cam/JPN/
最初に断わっておくが、公式サイトに「※本日ご覧になられる方は、この後TOURに参加される方のためにも、曲順などのネタバレはTwitterやブログには掲載しないようご協力お願い致します」*1 との記述があるため、演目については一切触れないつもりではあるが、公演について事前にいかなる情報も知りたくない人は、ここから先を一切読まないで下さい。なぜネタバレ無しでも記事を書くのかというと、今感じた感情は今残さなければ意味が無いからです。この公演がDVDなどで商品化された場合、それを見る事によって、今日肌で感じたことは全てDVDの音声に塗りつぶされ、今日目で見たものは、カメラの理想的な視点と編集により、記憶の上書きが行われるからです。
2012-01-22
■[event][dance] MIKIKO先生プロデュース「ELEVENPLAY」ダンス・インスタレーションに、バーレーン王国から招待状が届く

実現すれば、MIKIKO先生仕事の初海外公演(Perfumeを除いて)ということでしょうか。こういう物には本当に国境が無いなあ。ぜひ実現まで漕ぎ着けてください。
| @mikiko_san mizu mikiko |
イレブンプレイ“dot.”のiPadシーンが海外でじわじわ話題になっている模様!! http://bit.ly/tOrBwO その他のシーンのビデオもアップ出来る様に準備中・・・ | link | |
| @daitomanabe daitomanabe |
バーレーン王国から招待状が。elevenplayのパフォーマンスを招待したいとのこと。 | link | |
| @witch_girl_kayo kayoko uehara |
え、えぇ!?笑 “@daitomanabe: バーレーン王国から招待状が。elevenplayのパフォーマンスを招待したいとのこと。” | link | |
| @daitomanabe daitomanabe |
@witch_girl_kayo 先生に転送したので詳細聞いてみてください :) | link | |
| @daitomanabe daitomanabe |
バーレーンからのオファー、やはりYouTube経由でした http://www.youtube.com/watch?v=4g7Eo3c6SrY | link | |
| @mikiko_san mizu mikiko |
きゃー!!マジですか!?"@daitomanabe: バーレーン王国から招待状が。elevenplayのパフォーマンスを招待したいとのこと。" | link | |
| @daitomanabe daitomanabe |
@mikiko_san メール、僕宛に来たので転送しました。この手のインビは良くきますが、丁寧かつかなり具体的だったので本気度数高目かと思われます。。 | link | |
| @mikiko_san mizu mikiko |
是非実現させたい!! | link |
このやり取りの発端となったと思われる、真鍋氏が公開した、公演最後のiPadを用いたシーケンス
なお、このELEVENPLAY ダンス・インスタレーション「dot.」について、国内最大規模のストリートダンス関連ポータルサイト「トウキョウダンスマガジン」に、MIKIKO先生のインタビューが掲載されている。
http://www.tokyo-dance-magazine.com/people/mikiko2/index.html
MIKIKO:次は今回の「dot.」の再演をしたくって、やっぱり、本番までにできる限りのことはしたつもりだけど、終わった後に「あそこはああできた、あそこもああできた」っていうのが結構自分の中であって、公演の終わった次の日もトモちゃんと「あ、あそこ、ああすれば面白くなるね。」ってメールのやりとりしていました(笑)。
だから、はじまったけど、これが最終形ではないという感じがするので、ベースはこれで、もう一回やりたくって、あとは、日本だけじゃなくていろんなところに見せにいければ良いなと思います。
また、真鍋大度氏の参加プロジェクト一覧にも、「dot.」制作時の模様などが掲載されている。
http://www.daito.ws/work/elevenplay-dot.html
※参考 全然見えていない観覧記録 ELEVENPLAY ダンス・インスタレーション「dot.」@原宿ラフォーレミュージアム
















































































































退場時にはウォルトディズニージャパンとカエラの花の間にヤスタカの花が置いてありましたよ。
なぜヤスタカの花が遅れたのかは解りませんが、とりあえずヤスタカが花を出さなかったわけではないようでした。
と言うよりもステージの3人と素晴らしい演出を目で追いながら終始踊ってました。
ライヴは体で感じて下半身を揺らして応えて何ぼです。
2年前の同所、200レベルで観たAC/Dばりの爆音だったなら、快感は数倍だったでしょう。去年のサマソニで圧縮を押しのけながら最前近くで踊っていた時に、ヤスタカのトラックは爆音で一層映えることを体感したので。
出音のバランスは良かったから、隠密録音でソフト出さないかしら。雰囲気と言わず会場の空気をパッケージ化して欲しい。
今までで最高に感動したライヴはThe Rolling Stonesの武道館ですが、観客の熱量をも生々しく閉じ込めたブートはよく聴いてます。耳にする度、あの感動が甦ります。
Perfumeの会場録りライヴ盤、一度経験したいな〜。
言いたい事は充分伝わると思いますが、現場に居たものとして共感できるところがありませんでした。
率直に述べれば主観的に過ぎると思いました。
Perfume(and their team)への思いやりを感じません。
なにか非常な想いを持って書かれているのは判りますが、最終的に受け取った印象は「不快」でした。
だったら見なければいい、そもそも個人が発信している意見に過ぎない、確かにその通りです。
でも、Perfumeが好きで、なんとなくネット上を巡っていたらたどり着いてしまうこともあります。
冷静な分析と受け取るひとも多い事でしょう。でも、単なる独りよがり(それも相当達の悪い)にしか見えない人間も居ます。
こうして公に私見を発する場合はもう少しご自分を俯瞰して書かれてはどうでしょうか。
ここはオリコンやナタリーの様な商業音楽情報サイトではありません。どこからどう見ても単なる個人ブログです。書かれている事は単なる一ファンである自分の主観的感想に基づいて当然ですし、あなたと共感を得る為に書いている訳でも無いのは自明の事です。そもそも三万人の感想が一つに集約されるなど幻想に過ぎません。今回の感想記事もネタバレとPerfume自身のパフォーマンスに一切触れられない制約の中で自分なりの賞賛を贈ったつもりです。
何でもいいから私に難癖を付けたい気持ちも分かりますが、そんな事に時間を使うなら、アメブロ辺りのレポでも読んでた方が宜しいんじゃないでしょうか。
大きな会場のつまらなさを敬遠した為ですが、アエロさんの記事を読んでみると、行っておけばよかったかな、なんて少し後悔しています。
PTAコーナーのマンネリ回避ってどんなのでしょう。
静岡は行く予定なので、今から楽しみです。
>エレ中おやじさん
「続きを読む」をわざわざクリックして読んだうえに、
不快な痕跡を残して行く。行動を俯瞰して見ないと行けないのはご自身では。
「世界を意識」しているメッセージが散りばめられていて、
何かのフリに思えるのですが、
現在発表されているのが武道館追加公演と沖縄ツアーファイナルの国内活動ばかり。
ツアー終了後に海外活動の発表があるんでしょうか?
そのあたりが楽しみではありますね。
わざわざネタバレしないように書かれていたのに申し訳ないです。消してくださっていいですよ。5月までツアーは続きますからね。
ただ、コピーしておいたので、消してくださったのちにネタバレ部分を省いて再投稿させてください。
「今感じた感情は今残さなければ意味が無いから」という文に共感し、ブログ等をやってない自分は、と思いコメントさせていただいたので。。
自分勝手で申し訳ないです。
いえいえ 元コメントは消しましたよ
確かに、見たことを書きたいけど、かと言って詳細までは書けないというのはよくわかります私もこのライヴでは言いたいことはありますが、完全なネタバレなので押さえています。
今回の選曲、演出には驚くばかりでした。
Perfumeのライブで微動だにせず拍手だけというのは勿体なさすぎだといつも思います。
私も両日参加しました。
初日は400レベルの端。正直、これまでのライブでもっともつまらなかったです。
二日目はアリーナC1の90番代(下手の花道正面)。めちゃくちゃに楽しかったです。
楽しかった部分は私以上に感じてらっしゃるようなので、つまらなかった部分について。
400レベルからは音量が圧倒的に足りず(言うまでもありませんね)、ダンスは見えないだけでなく音とずれて見えました。
Aeroさんは東京ドームでは似たような席だったのかな、と思い東京ドームで良席を引いた自分に理解できなかったレポを読み返してしまいました。
つまりは席運でしかないんだなぁと。もう400レベルみたいな席は売らなきゃいいのに、なんて勝手なことを思ってしまいます。
しかし、二日目にアリーナに入った瞬間や、ライブ中に客席に照明が入った時にアリーナから会場を見まわした瞬間、あまりの迫力に圧倒され鳥肌がたちました。
そのとき、あぁあの娘たちが見てるのはこの見上げた風景だけなんだな、と感じました。
昨日あんなにつまらなかったのに、上のほうまでお客さんが詰まってるということへ感動しました。
のっちが大きな会場がひとつになる感覚がすごい、と5万人のドームを選んだ気持ちがすこしだけ分かり、同時に昨日のつまらなさはステージ上からは絶対に見えないんだと思いました。
とにかく色々なことを考えたライブでした。
でも、やっぱり凄く「楽しかった」です。
建物は崩壊したわけではなく、その構造を維持したまま液状化した地盤の上をスライドしている。
ただ単に支離滅裂な文章より、構文がしっかり維持されたまま現実から遊離してしまった文章のほうが
「狂気」の表現手段としては遥かに洗練され、また先鋭的であることが改めて実感できました。
aeroさんには飛んだ災難だったでしょうが、「現実は小説より奇なり」というか
生々しい、貴重な体験をさせて頂きました。