ゆうどきネットワーク撮影

番組ディレクターの結野亜希さん
先日11月28日のNHKのディレクターさんの取材→検討(?)の結果、僕のお菓子を作っている姿や奥さんと食べている姿などを撮影することが決まり、それが本日でした。
事前に何度か撮影するにあたってディレクターさんから色々と電話で細かく説明していただいていたのと、先日の取材から撮影までがこんな短い日程でやってきたこと等から、あまり緊張とかはすることなく当日に臨めました。
朝の10時頃に東京からNHKのスタッフさん達(3人)が我が家に到着し、まずは玄関で僕らがリポーター兼ディレクターさんを迎えるシーンからということですぐに撮影開始。
それから、我が家のキッチンの全景を人間無しの状態で撮ったりして、それから、僕がキッチンや普段製菓に使っている道具などを説明している所を撮ったりし、ついにお菓子作り(↓下のモンブラン・ムース・ショコラ)の作業に突入!
細かい作り方の説明は↓下でしますが…
まずは土台の「シュトロイゼル」づくりから…作業が一段落し、生地を休ませる時間を利用して昼食&休憩に…ディレクターさんの方からは、スタッフさん達の昼食は自分達で準備すると電話で言われましたが、どうせ僕と奥さんも食べるのだからと説得(?)し、我が家でおにぎりやサンドイッチ、サラダなど簡単なものではあるが用意して、みんなで(スタッフさん含め5人)楽しくお喋りを交えながら食べました。簡単に用意したものではあったもののスタッフさん達には非常に喜んでもらえて(社交辞令かもしれませんが…)こちらも嬉しかったです。
そうこうしているうちに時間はあっという間に過ぎ、次の作業に…土台を焼いたり型抜きしたり、冷ましたりして土台作りは完了。
次は中に入るチョコレートムース作りに…それ用の道具を準備して、作業スタート、チョコレートを湯煎で溶かしながら、それに合わせるアングレーズソース作りをし始め、キッチンエイドでクレーム・シャンティ(ホイップクリーム)を泡立てる準備をし、板ゼラチンを氷水でふやかし、次は溶けたチョコレートの温度を調整しながら、アングレーズソースを既定の温度まで上げながら、キッチンエイドでクレーム・シャンティを泡立て、アングレーズソースの温度が上がったらゼラチンを加え溶かし、漉して計量し、温度を調整したチョコレートと乳化させ、クレーム・シャンティを加え混ぜ、それを型に流し、土台を入れ冷凍庫に入れてこの作業は終了(正直この作業が一番きつい)。
次はマロンクリームを作った。それを冷凍してあったドーム型のムースの上から絞り出す。しかし、ここでトラブル発生!!マロンペーストに含まれる栗の粒などが、口金に詰まってうまく出ない。慌てて、裏漉しし、なんとか完成(この間僕は集中していたのでよくわかりませんでしたが、カメラでずっと撮影していたみたい)。奥さんと出来上がったモンブランを食べながら話しているところを撮影した後は、撮影時間の関係上すぐにそれを持って行きつけのワイン&チーズショップに…
お店に歩いてモンブランを持って行き、よく僕のお菓子の細かい批評をお願いしているお店の奥さんに渡し、いつものようにお菓子の話題で雑談しながら…というところも撮影されました。
ここから自宅に戻り、一旦みんなで休憩しがてらスタッフの皆さんにも今回作ったモンブランを試食していただきました。その後は昔奥さんが撮った僕のお菓子の写真などを撮影し、無事撮影終了。片付けを終了しNHKの皆さんが帰っていったのは19時を過ぎていたと思います。ディレクターさん、カメラマンさん、音声さん1日お疲れ様でしたm(__)m
こんなテレビの撮影が自分の家で行われるのなんてそうそう体験できないこと、僕の中では一生の中でも相当順位の高い、いい思い出になったと思います。

モンブラン・ムース・ショコラ


断面写真
NHKのディレクターさんから最終的に撮影時の製作依頼されたのは「モンブラン」でした。しかし普通のモンブランはマロンクリームの中身は「クレーム・シャンティ(ホイップクリーム)などで、工程的に考えた場合撮影してもあまり面白くなさそうと勝手に僕が判断(笑)中身を工程的に難しくさまになる(?)チョコレートムースにしようと考えました。土台は普通、「ジェノワーズ(共立てスポンジ)」やタルト系が多いが、そこも一工夫、最近自分の中でもハマっている「シュトロイゼル」に。しかし、ここで一つ問題が中身をムースにするのはいいが、ムースは冷凍しないと最後の組み立てが出来ない。撮影時間が限られた状況の中、その日に作ってそのまま完全に冷凍することは業務用急速冷凍機でもないかぎり一般家庭では無理。ということで、昨日の夜に組み立て用のムースと土台を仕込み冷凍しておいた。いわゆる、よく料理番組で煮込み時間後ということでもう一つ鍋が出てくるのと同じことです(笑)だから、撮影当日と含めて全く同じ作業を2回行ったわけです(笑)

さて、肝心の作り方ですが…まずは「シュトロイゼル」作りから①粉類(アーモンドパウダー、薄力粉)とキビ砂糖をふるって混ぜて、冷やしておいたバターを手でちぎりながら入れる(この際手を氷で冷やし薄手のゴム手袋を使用すると作業しやすい)。バターと粉を手ですり合わせてそぼろ状にして冷凍。②冷凍しておいた①をセルクルに敷き詰め、上に塩・コショウを少量振ってから160℃のオーブンで25分焼いて冷ます。③②を丸く型抜きする。

次は「ムース・ショコラ(アングレーズソース)」①湯煎でクーベルチュールを溶かし40℃にしておく。②生クリームを8分立てに泡立てる。③卵黄と砂糖を軽く泡立てる程度に混ぜておく(後で熱い牛乳と生クリームを入れたときに気泡がクッションになって卵黄が固まらない)。④牛乳と生クリームを鍋に入れ沸騰直前(鍋の周囲にふつふつとするくらい)まで温める。⑤③を混ぜながら④を加える。⑥⑤を再び鍋に戻し、鍋底を常にへらで混ぜながら中火で加熱し、84〜86℃になったら火から下ろし、漉しながらボウルに入れ保温する。⑦①が40℃になっているのを確認し、温かい⑤を少し入れボウルの底を泡立て器でこするように混ぜ、さらに少量⑤を入れると完全に分離するが混ぜ続け更に⑤を入れると乳化する。乳化したら残りの⑤を加え混ぜる。⑧⑦に②を入れゴムベラで切るように混ぜれば完成。

組み立て①…①シリコン型(ドーム型)に「ムース・ショコラ」を型の7〜8分目くらいまで絞り入れる。②丸く抜いた「シュトロイゼル」を上の面が下になるように①の真ん中に入れ、シリコン型ごと冷凍庫に入れ完全に冷凍する。

次は「マロンクリーム」…①市販のマロンペーストをボールに入れ、ラム酒を加えヘラで混ぜて柔らかくする。②室温で柔らかくしておいた発酵バターを①に加え均質になるように混ぜ合わせれば完成。

組み立て②…①シリコン型に入れて冷凍しておいた「ムース・ショコラ」を取り出し、「マロンクリーム」をモンブラン用口金を付けた絞り出し袋に入れて、「ムース・ショコラ」の上から絞り出す。2往復ずつくらい十字に。②はみ出したりした余分な「マロンクリーム」を取り除き、冷蔵庫に入れ。「ムース・ショコラ」が解凍できたら完成。

味の方はというと…「マロンクリーム」の栗とラム酒の香りに、「ムース・ショコラ」の滑らかな口溶け、濃厚で芳醇なカカオの香り(今回クーベルチュールに、ミシェルクルイゼル社の「アシエンダ・コンセプション」を使用)がなんとも贅沢。そこに「シュトロイゼル」の食感とバターの風味、そして塩味が全体にコクを与えてくれている。自分にとっても初の組み合わせだったが、かなりレベルの高いものになったと思う。
『見た目:5 食感:5 味:4』

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