秋のアニメまとめ2010
今期も見た終了番組をまとめてみます。 (過去分→2009夏/後半 2009秋 2010冬 2010春 2010夏)
今回もピッコロさんの企画「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?11」に参加させて頂きます。
評価基準は過去の記事をご覧ください。今期終了は、6本+OVA1つ。今期の派手さと比べるとやや小粒か。
伝説の勇者の伝説
ストーリー 5 キャラクター性 3 画 3 演出 4 音楽 4 総合的な評価 5 合計 24
「誰もが幸せに暮らせる世界」の実現−君主論という難しいテーマに挑み続けた怪作。近年の作品で重いテーマにほぼ最後まで逃げずに向き合い続けたのは非常に珍しいところです。
ライナの側はかなり大規模なバトルもので燃えましたね。特殊能力である複写眼がバトルの決め手にならない設定になっていて多くの展開を楽しめたのも良かったかと思います。
そしてシオンが悩むシーンがまた印象的でした。すべての民の幸せにこだわるか、ある程度の犠牲を払っても国が平定されることを取るのか。優しさと厳しさ。選択を迫られ、理想を追い求めながら様々に理由をつけつつ不満分子をつぶしていく矛盾。そしてライナを処分する決断を下すとき、ついに耐えきれなくなってしまうところはありありと描かれてました。勇者と悪魔の伝説がオーバーラップしてくるのでちょっと分かりにくくなってしまってますが。
絵はやや残念なところもあったものの、面白い!と思わせてくれた一本。似た考えを持ち平和を望みながら争わなければならない人々、迫害される少数者達、などを巻き込みながらいよいよ戦いの火蓋が・・・!で終わってしまうにはあまりにも惜しい作品、是非2期もお願いします。
アマガミSS
ストーリー 5 キャラクター性 5 画 3 演出 4 音楽 2 総合的な評価 4 合計 23
6人もいるヒロインをどう描くか、キミキスの大失敗(だったらしい)を経て辿り着いた答えは4話×6のオムニバス形式でした。今後もこの形式は増えるかもしれませんね。
1人当たりの話数が4話になり、詰め込むのは難しかったのだろうとは思いますが、それを感じさせないくらい(むしろ4話だったことで起承転結がはっきりしてだれずに面白かったとも思う)の充実した内容でした。
アニメ化前からやっていたネットラジオを聞いていてとにかく変態シーンが印象的でそれを期待しつつ見てましたがいつの間にか橘純一と各ヒロインの織りなす恋愛ドラマに惹かれていました。
個人的に好きだったのが森島はるか編と絢辻詞編。 森島さんは終了後も遺憾なく発揮してくれた飄々とした部分と先輩という立場が邪魔をしてなかなか本心を出せない部分が可愛かった。絢辻さんはなんと言っても最終話。あの人格豹変に見えた部分まで演技だったとはまんまと騙されましたよ。さらにそれを含めてすべてが好きだと言い切る純一君、スペック高すぎ。
欲を言うなら、ラストの上崎編は2話欲しかったなぁ。何か駆け足になってる印象がぬぐえず。
ヨスガノソラ
ストーリー 1 キャラクター性 5+ 画 4 演出 5 音楽 5 総合的な評価 5 合計 25+
どうしてもエロシーンにばかり目が行ってしまうアニメですが、ここは舞台の描き方と雰囲気の盛り上げ方を評価したいところ。
一言で言うと「すごく透明感のあるきれいな絵」、これだけでもう気に入るのですがさらに田舎でありながら妙に生活感を感じさせない描き方だったところに不思議な雰囲気を感じたり。これにちょっと切ない音楽が加わることで感傷的で幻想的な(悪い言い方をすれば物語として成り立ってないw)シーンを一層引き立ててくれてたのではないかと思います。
そしてなんと言ってもキャラクターの魅力、というか穹の魅力( 公式HPのボイスですでに期待はしてたんですが穹編始まる前の予告からいきなり見ているこっちまで(穹に心を)縛りつけられそうになる私のことだけ見てて宣言に始まりどう見ても意図的に悠のSAN値を落としにかかってるとしか思えないハプニング(らしき何か)の数々、そして極めつけはついに思いが通じた後の幼な妻モード!あれには本当にやられました。心が彼女で満たされるという表現が適切かどうかは全く分かりませんがそんな感覚がありました。 ・・・うん、さすがにほめすぎたかな。まあ、あの真っ白な容姿の時点で反則なんですけどね(
前の話数に戻って分岐して別ルートに入るセーブ・ロード方式は良い試みだったと思いますが、(ネットの評判だと原作からあるらしい)ストーリーの唐突さ・薄さが災いしてあまり存在感を放つことなく終わってしまったようです。他作品でエッセンスが受け継がれ、アニメ制作の上での選択肢の1つになることを期待します。
心霊探偵 八雲
ストーリー 4 キャラクター性 3 画 4 演出 2 音楽 3 総合的な評価 3 合計 19
地味ながらメッセージ性の分かりやすいアニメだったかと思います。
晴香や一心さんや後藤刑事らとの交流を通して描かれる八雲の成長と、そのクライマックスとしての「絶望と憎悪の塊」との対峙・・・こう書くと少年漫画っぽいですね。実際それに近い部分もありますが、多少サスペンス的要素もある作品でした。
盛り上がりがもっとはっきりすれば、注目される名作になったかもしれません。
おとめ妖怪 ざくろ
ストーリー 1 キャラクター性 5 画 5 演出 3 音楽 4 総合的な評価 2 合計 20
「人間と妖人との共存」をメインに据えておきながら、最後には神がかりの里のローカルな問題に終始してしまったのが非常に残念。例えば(花楯中尉以外に)軍部とのつながりを持つ人を1〜2人出しとくとか、外の人間側の視点を導入するとかすればずいぶん変わったんじゃないかなぁと思います。
ま、薄蛍と利剱さんの2828は当番回はもちろんそうでないときも結構楽しませてもらえたんでその点は良かったのではないかと。
たまゆら
ストーリー 2 キャラクター性 3 画 3 演出 2 音楽 4 総合的な評価 2 合計 16
同スタッフと言うことで、ARIAの2匹目のドジョウを狙って盛大にこけるのを心配してましたが、特に後半ではARIAでも見せた癒しのオーラが出ていたのは良かったです。
葉月・大原ら「ARIA卒業生」が脇を固める中、主演4人の声優の演技には少し不安が残るのも事実ではありました。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
ストーリー 2 キャラクター性 4 画 5 演出 5 音楽 3 総合的な評価 4 合計 23
趣味もリアルも一生懸命で、何一つあきらめようとしない桐乃の姿って、魅力的だと思うんですよ。 時々行き過ぎてうざったくなることもあるけど、なんだかんだ言って可愛い妹です、はい。
そんな桐乃を中心に黒猫・沙織・麻奈実・あやせとキャラクターの魅力がまず先行して、そこからストーリーが組み上がっていくような感じだったでしょうか。1〜3話完結でちょっととっちらかってる感は否めなかったかも。
あと、黒猫たちの出番はもうちょっとあっても良かったと思うんだ。キャラがまだほとんど伝わってない^^;