Mozilla Thunderbird 1.0 が出る

無事に 1.0 がリリースされたということで、早速ダウンロードしてみました。大いに期待していたのですが、指と頭が Netscape Communicator に慣れていることもあってか、ちょっと馴染めなかったというのが正直なところです。
もちろん、まだバージョンとしてようやく 1.0 になったところなので、このような不平は間違っているかも知れません。しかし第一印象としては、「はではで」な機能を多く実装しているものの、細かな点の使いやすさにちょっと疑問もあります。あちこちに修正したい点が見つかってしまい、基本的に「思想が違うんだな」って感じです。たぶん、実際にメールクライアントソフトを使いこなしていない人達が呉越同舟で設計している感じ。ポリシーを感じません。新しいソフトを書き起こす人には、既存のアプリケーションをもっと研究して欲しいです。せめて、Netscape Communicator でできることくらいきちんとこなせないと、みんな移行しないと思います。
例として、既存メール中のアドレスを新規メールのヘッダにコピーするのが面倒だし、メール転送機能でインライン転送にするかアタッチメント転送にするかメニューで選択できない*1し、ショートカットでファンクションキーを使うのも好きになれない。プログレスバーもあまり意味をなしていないし*2ね。
ちなみに、メールのアタッチメントが階層構造になっているとき、表示の仕方がなんか変。これはバグだと思うので、本当は報告しなくちゃいけないのかも。あと、アタッチメントファイルを他のソフトにドラッグアンドペーストできるみたいだけど、これも少なくとも私の環境ではうまく動かない。
メールソフトって、本当に自分にしっくりくるものがないです。。。いまのところ、Netscape Communicator 7.8 辺りが、バグは散見されるけど、使い勝手は一番好きです。
そうそう。ちなみに Thuderbird の売りはスパムメールのフィルタリングらしいです。使っていないので何とも言えないんですが、スパムメールの対策はサーバーサイドでやるほうが良い、というのが私の持論です。たいがいスパムというのは、複数の宛先に似たようなスパムがばらまかれる訳で、その相関情報を取るのは、スパム退治の有効な手法だと思います。またネットワークトラフィックを減らすためにも、そのほうが良いですよね。

その他、気になる点

  • Alt + ← や Alt + → でメール間を移動できないのは致命的です。なぜ、ブラウザではできるのにメールクライアントではできないんでしょう? 仕事関係で溢れる大量のメールの間を行ったり来たりするとき、絶対に必要な機能なんですけどね。
  • 画面の使い方が下手。Layout の Vertical View なんて、誰が使うんでしょう?
  • これは extension で出てくるかも知れないけど、複雑な find ができないのが痛いです。例えば、「A さんから来たメールのうちで、かつサブジェクトに xxx を含むかあるいは yyy を含むもの」。Netscape 4.x ではできませんでしたが、これくらいは期待しちゃうんですよね。

*1:オプション画面では変更できるけど。

*2:Netscape Communicator も、あまり意味はなしていないけど、これよりまし。