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ハイカロリー

Shin Yamagata

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2014-12-19

10月29日

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二駅先にある古本屋に向かって歩きはじめ、途中で道がわからなくなりそのまま適当に歩くと線路に突き当たったので線路沿いを歩いていると、目的の駅を通り越していて三駅先の駅に着いてしまった。その駅周辺の古本屋二つを覗いてみたけれどこれといった本はなく、しかたがないから東へ移動していた方向を南東へと変え、別系統の線路を目指すことにする。海の気配はまったくないし海まではまだまだ距離があるのだけれど全体としては下っているのでわたしは水になった気持ちで歩いている。着いた駅の古本屋に入ってみたけどこの古本屋にもこれといったものがなく、そのままもう一駅歩いてマクドナルドへ入り水分を補給して、わたしの体の中に新たな水の流れをつくりだし、電車に乗って上っているのに上っているとは感じないまま家の最寄の駅に到着した。

2014-12-17

10月8日

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「ハンカチとティッシュ持ったー?」という母親の声が朝の住宅街を歩いていると聞こえてくる。新しい住宅に混じって古い一軒家がいくつかありそのなかの外壁が茶色い板で覆われた特に古そうな一軒家の脇にある小さな庭には赤い花が落ちてしなだれた茎だけが残された彼岸花の根元からようやく葉が出はじめている。冬になればこの彼岸花の葉はもっと伸びているのだがその葉はいつのまにかなくなっていて気がつけば茎が一本伸びてきて花を咲かせる。あっという間に一年が過ぎた。

2014-12-15

9月12日

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本から顔を上げると前に座っていた人たちの顔ぶれがすべて変わっている。母娘らしき二人が座っていた席にはメガネをおでこにかけたおじさんが新聞を読み、ゲーム機をいじっていた若い男の席にはいつもよくいるおばさんがおそらくいつも遅れてやってくるおじさんを本を読みながら待っている。外は暗くなりはじめている。わたしは晩御飯の支度のためにそろそろ帰らなければならないはずだ。

2014-12-07

1月26日

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お腹が痛い。

2014-12-05

11月7日

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電車を待つ時間が惜しいから歩くことにする。(東京を前提にして読んでいた人は間違っている。)三回シャッターを押してから鞄に入っていたカツサンドは北風に吹かれ男に食べられた。風が強くて歩いていても何も見えない。風が目に入るからというわけではなく、北風が吹くから何も見えない。どうして今日に限ってこんなに風が強いのか。温かい缶コーヒーは飲まれることなく上着の右ポケットにしばらく入れられ、飲まれる頃にはぬるくなる。工事がされてはいるものの以前の面影は残っている。しかし記憶は変化した。

2014-12-03

6月9日

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平日なのに地下鉄に乗らなければならなかった。わたしが生まれ育ったところには地下へと続く階段なんて一つもない。しかしお寺に行くためには階段を上らなければならずお寺から帰るときには階段を下らなければならなかった。なのにその階段は地下へとは続いてはいない。そして寺より上へは坂道がまだ続いている。その半分くらいしか舗装されていない坂道を上ると眼下に幼稚園が見える場所に出る。そこを少し下ったところにある階段を上ると今度はお寺ではなく神社が現われる。その神社は別の場所から坂道を上ると到着することもでき、その坂道を下ったところで地下へは行くことができない。

2014-12-01

2014-11-21

11月20日

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地面に座り込んで山の木を見ている男の横には小さなラジカセが置いてありそのラジカセから流れているのはメジロの声だ。男はそうやって山にいるメジロを呼び寄せ眺めている。その男の邪魔をするのはモズだ。モズがやってきたことによって30羽以上集まっていたメジロはほとんどいなくなってしまった。男はその話を別の話を挟み込みながら何度も繰り返し話すのは酒に酔っているからだ。しかし男はうれしそうに何度もその話を繰り返すのだからいったい誰に彼の話を止めることができようか。

2014-11-18

11月17日

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行列のできたうどん屋を通り過ぎたあたりで後ろから近付いてきた男に声をかけられた。「雨はいつから降っていますか?ちょっと前ですか?」「ちょっと前です。」「それは折り畳み傘ですか?」「そうですけど。」男はそれだけ聞くとうどん屋のほうへ歩き出した。わたしはここよりもっとたくさん人がいる場所へと向かっている。次の信号を左へ曲がらなければならない。次の信号はここからは見えない。どこまで歩けば見えてくるのかわからない。

2014-11-15

11月15日

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逆光だからかもしれない。すれ違うバイクの人がわたしに手を挙げた。こんなことは何年ぶりかわからない。わたしは慌てた。慌てて左手を挙げたのは手を挙げた人とすれ違う直前だ。相手は気付いただろうか。わたしに手を挙げたのはわたしがこの近所を原付に乗ってどこかへ行くおっさんより厚着をして膨らんでいたからだろうか。わたしは順光だから相手の姿がはっきりと見えた。そのとき太陽はわたしの原付のミラーの中にもあった。太陽は低い位置から手を挙げた男を照らしていた。わたしの記憶に残ったのは手を挙げた男がわたしと同じ黄色のグローブをしていたことだ。四時半頃のことか。