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ハイカロリー

Shin Yamagata

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2015-08-03

7月31日

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晴れた。暑かった。バテた。暑さに勝てない。

2015-08-01

2015-07-31

6月3日

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既視感のおままごとはからっぽの様相で何も考えず雑誌からの切り抜きをぴらぴらぴらその切り抜き方さえ何の面白みもなくただはさみでまっすぐちょきちょきちょきさすが芸術家は違うわね普通じゃないわ普通に暮らしてる人とは違うわねでも普通に暮らしてる人がとんでもないものをつくったわあなたじゃないわよあの人よあなたはもどきよいくらぶってても他人の目なんてごまかせないのよだってあなた嘘つきでしょわかってるわよ知ってるわよ皆知ってるの白い目で見てるわまさかそんなわけないわよ違うわよ生活していくの違うわよ洗濯物なんて生活じゃないわあれはただの生活感よわたしが言ってるのは生活よあなたはそんなこともわからないのでしょう生活から生み出される脅威をあなたは知らないし知ることもできないのなぜってあなたバカなのあなたポカポカね

2015-07-29

6月6日

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ゴツゴツとした茶色い六階建てのマンションの三階の窓から黄色いセキセイインコが逃げ出した。高校生になったばかりの女の子はセキセイインコを追いかけ家を飛び出した。すぐ目の前の大きな公園を早足でキョロキョロしながら一周した女の子の目は赤くなっている。女の子は自分がパジャマ姿だということにも気がついていない。通りすがりの人に声をかけた、黄色いセキセイインコ見なかったですか?ほとんどの人は見なかったと興味なさそうに通り過ぎた。その公園を散歩していた男の目にその女の子の姿が入った。女の子の動きはおかしかったし何よりパジャマ姿だった。女の子も男の姿に気がついた。女の子は男の方へスタスタと歩み寄り、この公園によく散歩にきますか?と聞いた。男は女の子の表情と赤い目を見て女の子の言おうとすることの半分以上を理解して、毎日散歩にきています、と答えた。

2015-07-27

5月26日

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「あの人、この結婚式に参列して余計なこと言ってなければいいけど」とその結婚式の写真を見ながらしゃべっていた女はいったい何の心配をしているのだろうか、余計なことってなんだろうか、別に何を言おうと彼の自由だし、いったい女は何をわかっているのだろうか、と彼女は考えていた。まったく嫌な女で自分の姉を見ているようだ、もう数年会っていない姉の顔や姉との忌まわしい過去の出来事まで思い出し彼女は嫌な気分になっていた。長いものに巻かれる女にとっては今の生活を維持することが大事だし、それはつまりどんなことよりお金が大事だった。

2015-07-26

7月20日

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朝から雨だ。カメラと三脚を宿に置いたまま外へ出て国際通りへ向かう。国際通りはお金がないとどうしようもない。土産物屋が並んでいて特に何かを買おうと思っているわけではないし、売っているものにも興味がないし、それでも百円でちんすこうを買って食べながら県庁の方まで歩いた。沖縄歴史なんとか館というところに入ると1959年井上孝治という耳の聞こえない人によって撮影された沖縄の写真が額に入れられず透明のアクリルで囲われた陳列棚に印画紙のまま数枚置かれてあった。その写真がすばらしい。すばらし過ぎてもっと見たいと思って聞いてみると閲覧できるということで資料室に案内された。手袋をはめて見たファイルに入れられた写真はどれもすばらしい。どれもすばらしいは言い過ぎた。でもほとんどすばらしい。写っているものがおもしろいというのもあるけど、撮り方がすばらしい。スナップの達人だ。そういうことではなくてもそこに写っているもの、人、風景が興味深い。興味深いと思うに至る過程には撮り方も影響しているわけだけど、そういうことはおいておく。政治的な何かを読み取ろうと思えばいくらでもできるだろう、それは見る側の自由だ。しかしわたしはもっと手前に留まった。本土の1959年の風景も写真でしか知らない。その写真と比べてみれば何かを言いたくなるかもしれないけどそういうことでもない。1959年の沖縄が写っている。そこに暮らしている人が写っていて風景が写っている。

2015-07-25

12月21日

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夕方外へ出たら真っ暗だから夜だった。店内の蛍光灯が明る過ぎて窓から漏れる光で路上が昼間のように明るくなっているスーパーマーケットで買い物をしている人はまばらで、そのスーパーマーケットの店頭にある銀杏の木に夕方になれば集まっていたムクドリたちは黄色くなった葉が落ちてしまってからは姿を消し、銀杏の木の下に置いてある自転車が糞まみれになるということもなくなった。すっかり冬だ。

2015-07-17

2月4日

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天気予報では明日は雪かもしれないと言っているけど夜に外に出た限りでは降りそうな寒さではない。雪が降るとその雪の上を歩くのが楽しくて仕方がないという犬をあちこちで見かけるのだが、このままの気温では見ることはできないだろう。空はすでに雲に覆われている。そこに雲があるとわかるのは星が見えないからという理由ではなく、街の明かりに照らされた雲がはっきりと見えているからだった。雲には街の明かりの色まで付いている。懐中電灯で足元を照らさないと歩けなかったあの暗さはここにはない。

2015-07-16

2月2日

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明日は節分だとラジオが言った。奈良の吉野山の蔵王堂では「福は内、鬼も内」と唱え、全国から追われてきた鬼を迎え入れるそうだ。どこにでも追い出す人はいる。殺す人だ。殺す人は正しいと思って殺している。殺している自覚がないものもいる。殺していることを知ってはいるが気付かないふりをして殺し続ける人もいる。殺しはしないが殺されるのを黙ってみている人もいる。聞こえない程度に殺す人に文句を言う人もいる。聞こえるように文句を言った人は殺された。あの人は殺しもしないし殺されもしない鬼だった。

2015-07-15

5月23日

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満員だから引き返した。それから寝てしまった。目が覚めた部屋の中は少し薄暗くなっている。外へ出ると日が沈みたてのまだ明るさの残る空の色は濃いピンク色になっていて、すれ違う人全員がその空を眺めて歩いている。ピンク色の空はすれ違う人の見上げる顔やマンションの白い壁、マンホールの蓋もピンク色に染めていて、視界に入る光景のほぼ全体がピンク色になっていた。商店街で小さな女の子が母親に向かって「どうして今日の空はこんな色なの?」と聞き、母親が「知らない」と答えるのを聞いて、この子どもの疑問はこの子が大人になるまで疑問として残ることは可能だろうかと考えた。68円のしめじと30円のサニーレタスを買って古本屋の店の外に出ている本棚で雪舟の画集を眺め、ピンク色がわずかに残る空を眺めた。