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ハイカロリー

Shin Yamagata

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2017-09-21

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7月14日

ある人はミカンと呼び、ある人はチャチャと呼ぶその猫が家の前にやってくるようになったのはつい最近のことだ。玄関を開けると扉の前にちょこんと座っていて、ニャーと鳴きながら頭を足に擦り付けてくる。そうすると何かあげなくてはならないと思って、冷蔵庫の中や脇のカゴの中を漁り、鰹節や煮干しなんかを持って、もう一度外へ出る。頭を擦り付けてくる姿や食べている姿をみて、小さな頃に誘拐しようとした子猫のことを思い出したりするのはその家の娘の方で、母親は表面上はこれといった関心を示さず、それでも娘がいないときに猫がやって来たときには

2017-09-19

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9月9日

喫茶店に村上春樹が二人いた。一人は本を読み、もう一人は眉間にシワを寄せ中空を睨んでいた。L字に置かれた7、8人は腰をかけられそうなソファーの短い側に顔をしかめた村上春樹が座り、長い側の真ん中あたりに本を読んでいる村上春樹が座っていた。他に座っている人はいない。読んでいる本は他人の小説で、その小説にはストーリーらしいストーリーはなかった。顔をしかめた村上春樹が考えているのはもちろん小説のことだった。わたしは二人を同時に眺められる位置からコーヒーを飲みながら二人を観察していた。二人は知り合いなのにどうして喋ったりしないのか、目を合わせもしないじゃないかと、コーヒーに口をつけては二人を眺めていた。

2017-09-17

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7月6日

あれはフクラスズメの幼虫だったのか。不意に思い出した毛虫も今は検索すればすぐに出てきて、名前だけでなく生態までもが明らかになる。様々な画像を見てぞっとした。いい思い出は一つもない。気持ち悪かっただけだ。大量発生して、外を歩けばあちこちに歩いていて、家の中にまで入ってきて、首をブンブン振り回して緑色の汁を吐いた。ツチガエルは茶色いイボイボの地味なカエルで特に捕まえたいと思うカエルではなかったのに、近くを流れる小川を覗き込んで歩いているときに、そのツチガエルが舌を伸ばしてその毛虫を食べようとしているのを見た。それ以来カエルリストにツチガエルが加わることになった。

2017-09-15

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8月19日

午後になると、積乱雲ではないが灰色がかった大きな雲が太陽を隠した。反対側を見れば雲がちらほら浮かんでいるものの晴れている。以前もここで雲がかかったと思った。雲が発生しやすい場所なのかも知れない。待つか、それとも移動するか。道の脇に腰を下ろし晴れている方の空の下の山の稜線を目で追っていく。青いしっぽの小さなトカゲが足元にやってきた。体は金色と黒の縞模様。靴によじ登ったトカゲはときどき立ち止まり、辺りをキョロキョロと窺いながら、つま先から足の甲まで進んできた。靴紐の輪っかをくぐったトカゲは、

2017-09-13

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8月27日

半裸の小さなおじさんと畑の脇ではなしをしていた。しばらくするとすぐ近くの家から半裸の大きなおじさんが出てきてはなしに加わった。大きなおじさんは持っているカメラを見て「写真撮ってるのか?」と聞くから、小さなおじさんに答えたように答えた。「どっからきた?」というからまた小さなおじさんに答えたように答えた。「秋になったらサカサダケに行ったらええぞ、そら紅葉がきれいやぞ」「え? どこの山ですか? サカサダケ?」「サカガダケ」「サカガダケ?」「お釈迦さんの釈迦釈迦ヶ岳」「ああ、釈迦ヶ岳」。それから色々な撮影スポットやいつに祭りがあるだのを教えてくれ、そのあとは、こんな鮎を釣ったとか、ウナギも捕ったとか、スイートルームに泊まって花火を見たとか、そういうはなしを聞いてるときに、大きなおじさんが小さなおじさんに向かって「なぁ、お兄ちゃん」と言った。

2017-09-11

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7月28日

湿度がすごい、湿度が

2017-09-09

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7月8日

レンズに絞りのリングがない、裏蓋を開けてシャッターが開くところを見ることができない、機械の動きを通して絞りやシャッタースピードを理解することが難しくなった。アスファルトの下に土があることをいちいち考えたりしながら歩かない、地下鉄がどうやって作られたのかを知らなくても地下鉄に乗ることができる。写真を撮ることは地下鉄に乗ることと

2017-09-07

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8月4日

道を間違えた。あそこで間違えた、という心当たりがあるからそこまで戻ればよかった。しかしバイパスだ。すぐにUターンというわけにはいかない。それにしてもバイパス周辺の風景は写真家が好みそうな風景がたくさん転がっている。できたてのバイパスとか、まだこれから延びていくバイパスとか。意味は与えたい放題、絵としてもおもしろい、ある種の写真家が喜びそうな風景がいっぱいだ。

2017-09-05

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7月15日

家の庭や公園に植えられた百日紅の花が開き、目立ちはじめている。家の近くの畑の脇に色違いの小さな百日紅が三本並んでいて、家の近くからピンク、しろ、紫っぽいピンクと今年もそれぞれ花を咲かせている。冬になって枝だけになった百日紅を見る頃にはどの木がどの色の花を咲かせていたのかをすっかり忘れているはずだから、今年こそは覚えておこうと思うのだけど、通り過ぎたあとにはもうあやふやになっている。

2017-09-03

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8月10日

曇っているのが部屋の中にいてもわかる。今年の夏はこうやってほとんど晴れないまま終わってしまうのか。