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ハイカロリー

Shin Yamagata

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2014-07-22

11月28日

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写真展の会期中に立ち寄ることのなかった公園の風景が一変しているのは木の葉が原因だ。小さな子どもがかさかさに乾いた落ち葉を蹴り上げながら歩き、白黒の犬は道の端に寄せられた落ち葉の固まりに顔を埋めている。葉が落ちた枝の隙間から向こう側にある風景が見えるようになり、黄や茶や赤の色づいた木々の葉が重なり遠くまで見えている。色がごちゃ混ぜになった奥行きのある空間を平面だと認識し、写真に撮りたいと思うのだけれどカメラを持ってはいない。

2014-07-19

4月25日

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喫茶店で本を読んでいた男を迎えに来た女に対して男が不機嫌になっているのはあと15分もあれば読み終わりそうな本の時間を突然切られたからで女はそんなことは知りもしないからどうして不機嫌になっているのかわからずむしろせっかく迎えに来てあげたのにその態度はないだろうと女も不機嫌になり男と女の関係は今日もギクシャクしている。そういう二人のやりとりを今日も眺めなければならない彼はホットコーヒーを注文しようと思っていたのにうっかりアイスコーヒーを注文してしまい

2014-07-17

1月23日

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夜は寒い。昼間、もののあちこちに蓄えられた太陽の熱はどこへ消えたのか。冬至の日が一番寒そうな気がするのに実際にはそれより遅れて寒くなるのは地球が冷えるのに時間がかかるからだ、というようなことを小学校の先生が教えてくれたのだが、それは本当なのだろうか、と冷えたアスファルトの上で思った。

2014-07-15

6月8日

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想像力豊かなあたしはどんな文章を読んでも自分の悪口が書かれていると思った。例えば王様が奴隷をこき使って働かせている、王様に反抗する態度をとれば王様は容赦なくそのものたちを牢屋に閉じ込めてしまう、その王様には最終的に天罰がくだるのだが、そのような物語に触れたとき、あたしは自分が王様だと思ってしまい、そこに書かれているものはあたしの悪口だと思ってしまう。あたしは決して奴隷にはならない。あたしは王様。

2014-07-13

5月15日

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ここへ来ればこの古本屋とあの古本屋には必ず立ち寄るこの古本屋がなくなっている。なくなっているというのは閉店したということではなく店がそっくりそのまま消えてしまい歯が抜けたようにその場が更地になっているということだ。何度か行き来するもののやはり更地になっている場所に古本屋があったはずだと思い仕方なくあの古本屋へと向かった。もう何年も前にブックオフで105円で買った写真集が売っていた。この店ではいくらで売っているのだろうと値札を見ると8000円近い値段で売っていてブックオフが馬鹿なのか古本屋が馬鹿なのか。ちなみに定価は1700円だ。ずっと昔途中で読むのをやめてしまった「悲しき熱帯」が売っていたので今なら最後まで読めるんじゃないかと思って手に取った。

2014-07-11

7月5日

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紀伊半島の英雄といえば南方熊楠だ。

2014-07-10

5月29日

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明けない夜はない、などという紋切り型の言葉にもうすでに何の反応もしなくなった心を持っている女は会社で発せられる仕事に対する奇麗事にうんざりとし、奇麗事とはつまり会社にとって都合のいい事柄に過ぎない、そういう言葉に目を輝かせている同僚にもうんざりとし、わたしはここにいてもいいのだろうかと日々不安を募らせている。それでも、明けない夜はないかもしれないが超えられない夜はあるのではないか、という言葉には感動し涙してしまうのだ。

2014-07-07

3月19日

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中野の中古カメラ屋に行った。三脚の足についている突起物を指差して、これは何ですか?ここは動くんですか?と店員さんに聞くとまずは「フッ」と鼻で笑って、これはですね、と説明をはじめるのだが、その「フッ」と最初に鼻で笑う必要があったのかどうかはわたしにはわからない。そんなことも知らないのかよ、という「フッ」なのかもしれないし、何を聞かれてもまずは「フッ」と鼻で笑う癖があるだけなのかもしれないし、わたしのどこかがおかしかったのかもしれないし。店員は忙しくて少しイライラしている。わたしは三脚を買うことにした。

2014-07-05

1月1日

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道路は空いている。東京から人がいなくなった。一方「地方」と呼ばれているところの人口が一時的に増えている。東京近辺から出発した車は山の中の高速道路を通過しその場所に到着する。そして車を駐車するところはなく必然的に道路のあちこちに、県外ナンバーの車がとまることになる。その県外ナンバーの車を邪魔だと思うのは正月に旅行をしている連中で、地元の住民は誰々さんのところの息子さんが帰ってきている、あちこちから子どもの声が聞こえてきてにぎやかになりそうだ、などと思うことのきっかけ

2014-07-03

6月13日

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学校帰りの高校生の男女がふざけあって歩き、子どもを乗せた電動自転車に乗った若いお母さんが一つに結んだ髪を風になびかせ、すでに酔っ払いふらふらと歩くおじさんが独り言をつぶやき、小さな男の子三人が全力で走る夕方の線路沿いの細い道にある踏み切りは開いたと思ったらすぐに閉まる。