いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と慟哭の巡礼者野村美月ファミ通文庫
“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫 の 2-6-5)

もうすぐ遠子は卒業する。それを寂しく思う一方で、ななせとは初詣に行ったりと、ほんの少し距離を縮める心葉。だが、突然ななせが入院したと聞き、見舞いに行った心葉は、片時も忘れたことのなかったひとりの少女と再会する! 過去と変わらず微笑む少女。しかし彼女を中心として、心葉と周囲の人達との絆は大きく軋み始める。一体何が真実なのか。彼女は何を願っているのか──。“文学少女”が“想像”する、少女の本当の想いとは!? 待望の第5弾!

過去の名作になぞらえて愛憎劇が起こるシリーズの第5弾。今回の題材は「銀河鉄道の夜」他、宮沢賢治作品。


痛々しいほど切なく哀しくて最後はほんのり暖かい、そんな物語。もう最高!!
予告通り、心葉の“傷”美羽の登場ということで、心葉が打ちのめされ苦しむ痛々しい展開に。また、いつもはミスリードを誘う日記(もしくは手紙)も今回は真っ向勝負。(ちょっとミステリ風味なところもあったけど、普通に読んでいればラストに行く前に誰にでも分かる程度のもの。登場人物少ないし)その負の感情丸出しの彼女の言動と日記(正確には日記じゃないけど)に、恐さと切なさを感じながらも、物語から全く目が離せなくなるほど引き込まれる。そして、そんな打ちのめされた状態で味わう、遠子が用意した宮沢賢治とリンクした美しいラストに心を揺さぶられる。感涙もの。


今回は心葉の話だったけど、一番輝いていたのはななせ。とにかくななせが健気で可愛すぎる! 心葉の前で見せる恋する少女の姿が反則的に可愛らしい。でもそれ以上に、心葉に何を言われてもどんなに傷ついても彼を信じきる強さと、心葉のために無理をして戦う姿に感動。“恋は盲目”という話だったけど、その中でもがく恋する乙女は最強だった。


これで物語は一区切りか・・・遠子先輩の謎だけは大きくして。なんて狡猾なw



もうちょっと出るのが早ければヤンデレ大全に載っただろうなw

お返事

◆リターン医院長
最後のカキコお疲れ様でした。
昨日、Sとえさんのブログを見て最後に書き込みしようと思ってたんですけど、今日になったらすっかり忘れてました(コラw でもそのおかげ?で最後の締めが医院長で終わってよかったです。
みんゴル4BBSは終わってしまいましたが、ここは静岡支局(オクちんさん命名)は健在ですので、こんなところでよければいつでも使ってください。
またいつでも来て下さい。ではまた〜ヾ(^O^)