いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「氷結鏡界のエデン10 黄昏讃歌―オラトリオ・イヴ―」細音啓(富士見ファンタジア文庫)

氷結鏡界のエデン10 黄昏讃歌‐オラトリオ・イヴ‐ (富士見ファンタジア文庫)
氷結鏡界のエデン10  黄昏讃歌‐オラトリオ・イヴ‐ (富士見ファンタジア文庫)

虚空に穿たれた小さな亀裂。それは幽玄種を穢歌の庭へと還すために開かれた扉だった。その身に宿す魔笛が呼応し引き寄せられるシェルティスと、彼を救うべく手を差し伸べた天結宮の巫女ユミィは穢歌の庭へと堕ちていく。彼の地にみちる濃密なる魔笛と無数の幽玄種たち。その先にあるものは――。
「あなた次第です。このままでは二人が浮遊大陸に戻ってくる可能性はゼロなのだから」
異篇卿イグニドがモニカたちに語る、穢歌の庭に堕ちたシェルティスとユミィを待ち受ける運命とは――。
強き決意が奇跡へと昇華する、重層世界ファンタジー


穢歌の庭の深部で説明回。
穢歌の庭と浮遊大陸の成り立ちや、皇姫サラたちの千年にわたる計画の全容が明らかに。と、重要な局面なのだが前回が派手なバトル回だったので、どこかのんびりムード。
そして今回、とにかく目立つのが作者の他作品「黄昏色の詠使い」と「イリス」とのリンク。ここまでやっていいのか?と心配になるぐらい繋がる繋がる。
黄昏色の詠使い」の方は名前を借りているだけというイメージが強いかな。まあ、名前が出てきただけでワクワク感1.5倍だからいいけど。一方の「イリス」は……ゴールがバレちゃってるけど大丈夫なんだろうか。
次からは今回シェルティスとユミィに投げかけられた重大な二択を軸に進みそう。
二人とも相手と別の方法をとりそうで、かつどちらを選んでも切ないエンドを迎えそうな流れだが……。これまでも無双だったシェルティスの二刀がバットエンドを切り裂いていってくれると信じている。