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魔笛

音楽

魔笛

まてき

原題:Die Zauberflöte。

英語題:The Magic Flute

フランス語題:La flûte enchantée

モーツァルトの最晩年、1791年に知人の興行師シカネーダーの委嘱によって書かれ、初演されたジンクシュピール。自筆譜は12段からなる横長の五線譜で、序曲31頁、第1幕190頁、第2幕210頁と膨大なものだが、パミーナとパパゲーノの二重唱などほんの数頁にわたって書き直しがあるだけで、あとはインクの染みをたらしながら、一気に書き上げてあるという。脚本はドイツ語で、いわゆる王立のオペラ劇場のためではなく、「歌芝居」的なニュアンスのあるジンクシュピールを上演する、庶民のための劇場用に書かれたオペラ。初演はさほどではなかったが、再演されるうちに人気を博し、その年だけで20回を超える上演を記録し、ヒット作となった。

あらすじは、旅先で大蛇に襲われたタミーノ王子が、夜の女王の3人の侍女に救われるところから始まる。彼女たちはタミーノ王子に夜の女王の娘、パミーナの絵姿を見せ、彼女に一目ぼれした王子は、大僧正であるザラストロに愛娘を奪われた夜の女王に深く同情し、パミーナを救い出すために、ザラストロの神殿に、「鳥刺し」のパパゲーノといっしょに乗り込むことになる。神殿で、パミーナに会えるには会えたが、そこでザラストロの部下につかまってしまったタミーノたちは、彼らに接したザラストロの人柄に信服してしまう。タミーノもザラストロの側についたのを見て、妨害にまわった夜の女王たちの陰謀も含め、タミーノとパミーナはお互いの愛を成就させるために、それぞれがつらい試練を受け、それを乗り越え結ばれるまでを描く。

途中で役柄の善悪が180度転換し、気の毒な母親だった夜の女王は悪役に、悪魔と呼ばれたザラストロは太陽神の神官で、善に変わるなどの唐突な展開や、フリーメイスンの教義や儀式を下敷きにした脚本には解釈すべき謎が多い。

音楽では、リュリに始まる「フランス式序曲」の形式を踏襲した序曲、タミーノがパミーナの絵姿を見て感動して歌う「この絵姿は」、陽気な鳥刺しパパゲーノのアリア「おいらは鳥刺しパパゲーノ」、夜の女王が雷鳴と共に登場して歌う、きわめて技巧的な「恐れるな若者よ」「復讐の心は地獄のように」、ザラストロのパパゲーノとパパゲーナが出会った喜びを歌う、通称「パパパの二重唱」などなど親しみやすい名曲ぞろい。

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