CGAP「デジタルファイナンスにおけるイノベーションのグローバルな展望」

CGAPによるプレゼンテーションをご紹介いたします。


Global landscape of innovations in digital finance(PDFファイル)


以下、4つの目的を達成するために行われたリサーチです(p. 2)。


スマートフォンを念頭に、金融サービスの普及に有用な携帯電話のデジタルな性質として以下の6つが挙げられております(pp. 10-11)。

  • デジタルなデータの追跡
  • P2Pの社会的なつながり
  • スマートかつリッチなユーザーインタフェース
  • リアルタイムの顧客のインタラクション
  • 迅速な認証
  • 遠隔センサー


開発途上国においても、これまでにない手段でユーザーの行動データを収集し、大規模に分析することが可能になっております。

蓄積されたユーザーのデータをプライシングや与信判断に転用することで、次のような新しい商品が生まれているようです。

  • 運転速度など、ユーザーの行動パターンに即して提供される保険(p. 11)
  • 顧客の冷蔵庫や太陽光ランタンを遠隔操作するのと引き換えに、無制限に提供される与信(p. 51)


こうしたサービスは合理的であり公平ではありますが、利用する側からするとどこか不気味な気がしますね。

懸念を解消するためか、事前に顧客の許可を取ったり、データの所有や分析に関するガイドラインを策定したりといった、消費者保護のための手段も記載されています(p. 63)。


グローバルな事例の移転が想定されており、開発途上国のみならず、先進国のサービスも数多く取りあげられているのが興味深いです。

長いので、ダウンロードして読むのをお勧めいたします。