瀬島龍三氏逝く


白洲次郎氏と瀬島龍三氏は、どこか惹かれる方だった。
白洲氏は、陽の印象があり、瀬島氏には燻し銀の印象がある。
白洲氏は、日本で最初にジーンズを穿いた方ともいわれ、
かつ、英国仕込のジェントルマンでもあった。
瀬島氏は、シベリア抑留されながらも帰国、
一流商社に伊藤忠商事を育て、政財界にも強いコネクションがあった。
山崎豊子の小説「不毛地帯」のモデルの人物とされている。


安倍首相には、中曽根元首相のような、ブレーンがいない。
臨時行政調査会の土光敏夫氏、瀬島龍三氏、
中曽根内閣の官房長官後藤田正晴氏のような・・・


白洲次郎氏も、吉田茂首相のブレーンだった。
サンフランシスコ講和条約では、宮澤喜一元首相ともに、
条約締結の舞台裏で奔走した。


名参謀だった瀬島龍三氏。
帝国陸軍の参謀は、戦後も日本の政治経済の参謀であった。
瀬島氏の評価は、色々あろうが、骨太な方だったように思う。
名参謀、昭和史のキーマンが鬼籍に入られた。