落語ルネッサンス・第三回創作落語の会 於 芸能花伝舎

これまで池袋の居酒屋を会場にして行われていた落語ルネッサンスの3回目。*1 *2
 今回会場となった芸能花伝舎はもともと小学校だった建物を再利用、芸団協や落語芸術協会の事務所なども入っている。会場となったホールや楽屋となった部屋など学校時代の備品そのままになっていて撮影などにも使われているようで、ロビーには小学生ぐらいの子供が何人もいた。
 ただ駅から少し離れたところだったことのあってか過去2回に比べると客入りは少しさびしい感じ。30人前後かな。
 新作といいながら噺家本人の作品ではなく別に作家がいるのがこの会の特徴。僕の知り合いも何人か出品している高座にかけられた。

・立川らくB 『当世銀行事情』
・春風亭鹿の子 『江戸前マンション』
柳家喬四郎 『アイ・ラブ・ファミリー』
・仲入り
林家きく麿 『無人島へいらっしゃい』
・春風亭柳太郎 『金魚』

 らくBさんは、第1回終了後(まだブラ汁時代に)お席亭に出演をリクエストした方。舞台は現代だが内容は昔からあるいわゆる新作落語という感じ。安心して聞いていられるが特別新鮮味もなし。いや面白かったんですけどね。

 鹿の子さん、マクラで紹介した江戸っ子である自分のキャラクターとうまくマッチ。今回も面白かったがもっと面白くなる可能性があると思う。これを書いたの実は私のお知り合いの方だそうでさすが。

 喬四郎さんの噺は申し訳ないが聞いていてつらかった。噺全体が間延びしており喬四郎さんののんびりした口調がそれをさらに退屈なものにしてしまった。テーマ自体は面白かったのでもっとやりようがあったと思う。

 きく麿さんの噺、これも私の知り合いの作品、ご本人によると筋たてを残しギャグは噺家さんのオリジナルが多かったそう。その分噺家さんの任にあった作品になっていたように思う。おべんちゃらではなく僕はこれが一番面白かった。

 残念ながらこの後予定があり最後の柳太郎さんの作品は聞けず、したがって投票もせず。そのときは知らなかったのだが落語ルネッサンス今回が最終回だったとか。第1回、第2回は普段落語にあまり縁の無い方が作家となり作品を書いていたので新鮮さと違和感が交じり合う微妙な会、ちょっとした異種格闘技的な感じを受けたが、今回は落語らしい作品ばかりで安心して聞けたがその分ほかの新作落語の会との差が薄まっていたようにも思う。
 最終回と知っていたら打ち上げにも出たかったのだが惜しいことをした。どこかで同じような会が復活することを強く希望。

 

*1:第1回の感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/chomo/20050213#1108301197

*2:第2回の感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/chomo/20050529#1117412920

林家染二独演会 東京公演 於 築地本願寺 ブディストホール

前日の翁庵寄席に引き続いて、染二さんの独演会。なんと当日午前中に滋賀県でもう一本お仕事があったとかで昨晩は終演後、大急ぎで大阪にとんぼ返り。本日昼間の仕事を済まして会場いり。売れっ子さんは大変です。

 落語ルネッサンスを中座して大江戸線で移動、何とか開演10分前に到着、受付座席指定してもらうと、なんと隣はクラクラ寄席ちらしでもおなじみのちばけいすけさん*1。前日の日記に掲載した染二さん三太楼さんの似顔絵も彼の作品です。

・林家花丸 鉄砲勇助
林家染二 皿屋敷
柳家権太楼 笠碁
林家染二 南瓜屋

 花丸さん、先日らくごリラで拝見したばかりなのに、どうも印象が異なり自分の中で同じ人だとうまくつながらない。どっちがいいとかどっちが悪かったということは無かったんだけど、どうしてだろう。

 権太楼さん、染二さんの師匠染丸さんとの二人会をやっているご縁もあってか今回ゲスト。笠碁自体は文句なしで、ゲストといいながら本気で勝負しているのがよくわかる熱演。だもんであのいやみっぽいマクラがどうも気になる。この方のキャラクターといえばそうなんだけど。

 で、染二さん、前日のようなものすごいハイテンションというわけではないがハイテンションな部分、ちょっと引いた部分のメリハリの聞いた高座。南瓜屋(東京で言うところの唐茄子屋政談)もイヤミったらしくなくてよかった。

 終演後、近くの居酒屋で開かれた打ち上げに混ぜてもらう。最初おすし屋さんでといわれていたのでちょっとびびったが気楽に飲み食いできる普通の居酒屋でよかった、よかった。