じじぃの「科学・芸術_349_宦官(去勢された官吏)」

中國宦官博物館 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LJQph5zm6jc

中国王朝の宦官の中で王朝に忠義を尽くしたり有能な人物はいましたか? 2012/11/28 Yahoo!知恵袋
回答
中国王朝歴代の3大宦官は、蔡倫司馬遷鄭和になると思います。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1297923087
『文明の誕生 - メソポタミア、ローマ、そして日本へ』 小林登志子/著 中央公論新社 2015年発行
シュメール版「慰めの人々」 より
シュメールでは農民も家畜を飼い、また周辺の荒野には遊牧民がいて、家畜の去勢は古くからおこなわれていて、その技術が人間の去勢へと展開したようだ。前川哲也によれば、アマルク(ド)という語があり、この語は元来「去勢された若い牛(若い大型動物)」を意味したが、ウル第三王朝時代のラガシュ市から出土した文書では、若い成人や少年にもアマルク(ド)の語が使用されていて、「去勢された若者」を意味した。戦争捕虜として連れて来られ、羊毛紡ぎなどをさせられた女性たちがいた。彼女たちの息子が将来反乱を起こしたり、逃亡したりすることを前もって防ぐために去勢されていたようだ。
宦官はシュメール語でルサグといい、「頭の人」を意味する。アッカド語シャ・レーンは「二つの頭を持つ者」を意味し、「頭は」睾丸に対応し、「二つの頭がない者」の婉曲表演になる。シャ・レーンと呼ばれた人々は、書記、楽師、そして奴隷と、官吏から私的な使用人にまでおよんでいた。
アッシリアの文官、武官両組織で、宦官は高級司令官であって、前9ー前8世紀にはアッシリアの高級官僚の1割以上は宦官だったとも推測されている。アッシリアの浮彫に見られる髭のない人たちは、その一部は少年であろうが、普通は宦官と同定されている。
宮廷で出世するために自宮(じきゅう)して宦官となった者たちもいたし、刑罰で去勢されることもあった。これらは後代の中国の宦官も同様であった。『中期アッシリア法令集A』第20条では、「もし人が彼の仲間と男色関係になって、彼に対する罪が証人によって実証され、有罪とわかったら、彼を宦官にすべし」と、同性愛者の男性や姦通者は宦官にされた。性についての考え方は民族や国によってちがっていて、男色(少年愛)は古代ギリシャならば罪に問われることはなかったが、アッシリアでは罪に問われたのである。

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『アレッて、その後どうなる? まわりを楽しくさせる雑学本』 素朴な疑問探究会 KAWADE夢文庫 2011年発行
「切除された宦官の男性器」のその後は? より
かつて宮廷や有力者に仕える者のなかで、去勢された男子を「宦官(かんがん)」と呼んだ。歴史的にみると中国の宦官がもっともよく知られており、王や後宮に近接しているため勢力を得やすく、政治的に多大な影響を及ぼした。
宦官は権力に近づきやすいという特権を得るかわりに、睾丸とペニスを切除しなければならない。考えるだけでも顔をしかめたくなるが、多くの宦官はみずから希望してイチモツを切り取った。そして、去勢によって男性でも女性でもない、中途半端な位置づけの人間になった。
この宦官に関して気になるのは、去勢されたあとのペニスのゆくえである。自分の分身とでもいうべきイチモツは、その後どうなってしまうのか。
『宦官物語』(寺尾善雄著)によると、切断されたイチモツは防腐処理を施され、小さな容器に入れられた。そして大切に保管され、本人が亡くなると、埋葬前にふたたび元の肉体と結合させたという。これは、人は生まれたときと同じ姿であの世へ旅立つという中国人の伝統的考え方にもとづいた措置だといわれている。
ペニスを保管していた理由は、それだけにとどまらない。宦官となって昇進した場合、たしかに宦官であることを周囲に証明する必要があった。その証拠として、切り離した自分のペニスが必要だった。
ペニスは男性のシンボル。宦官になったあとも、ペニスの重要性は変わらなかったようである。

じじぃの「正常な遺伝子に取り換える・ゲノム編集でがんをやっつける?雑学に強くなる本」

2017-10-12 がんも老化も克服!? 「ゲノム編集」実用化いつ? 濡木理教授 ミニキャス9 血友病 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5UtXrIPxdUc
ゲノム編集でがん治療
(assets.media-platform.com HPより)

ゲノム編集 がんを根治!?医療で始まる大革命|サイエンスZERO 2017/05/14 テレビのまとめ
NHKEテレの「サイエンスZERO」でシリーズ・ゲノム編集(2)がんを根治!?医療で始まる大革命が放送されました。
●病気の治療に大革命!ゲノム編集医療
今、ゲノム編集の研究で世界のトップクラスに急浮上しているのが中国です。3月末、上海市内で大きな学会が開かれました。集まったのは国内の第一線で活躍する医学や薬学の若手研究者たち。「ゲノム編集医学」をテーマに初めての学会が開催されたのです。ゲノム編集を医療に応用するという新分野、中国政府は2030年までに1兆円を投じる計画です。
●がんを根治!?ゲノム手術の威力
王皓毅(おうこうき)さんはゲノム編集を使って全く新しいがんの治療法を生み出そうと研究しています。着目したのは病気に対抗する免疫システムのかなめ白血球T細胞です。T細胞はがん細胞を見つけると攻撃してくれる頼もしい存在ですが、その表面にPD1と呼ばれる場所があり、そこを塞がれると働きが弱まる性質があります。実は、がん細胞はPD1を巧みに塞いでT細胞の働きを抑え増殖することが分かっています。そこで、特別な薬でPD1をブロックしがん細胞に塞がせないようにする免疫療法という最新の治療が注目されています。
しかし、王さんはT細胞からPD1をなくしてしまえば良いのではないかと考えました。そこでゲノム編集技術でT細胞にPD1を作る遺伝子を切り取ってしまいました。それだけでなく、王さんは別の研究者が開発したがん細胞を見つけて捕まえる特殊な物質に注目しました。この物質を作る遺伝子をゲノム編集で付け加えたところ、がん細胞につけこまれるPD1を持たず、逆にがん細胞を捕まえる特別な腕を持った「スーパーT細胞」を作り出すことに成功したのです。こうして作り出されたスーパーT細胞を培養したがん細胞に加えると48時間後、90%以上のがん細胞を駆逐することができました。しかし、PD1はもともと免疫反応が過剰にならないようにする安全装置です。マウスの実験では自己免疫疾患が起きるということが報告されています。
https://tvmatome.net/archives/7407
『「雑学」に強くなる本―読んでびっくり!知って得する!』 A・レオクム/著、竹内均/訳 三笠書房 1998年発行
なぜガンを治す”特効薬”はできないの? より
まず、ガンとは何か。それは基本的には、体の中で細胞分裂が手のつけられないほど加速度的になることだ。新しい”凶暴”な細胞が分裂を続けて、どんどん大きな細胞の塊になって、ほかの正常な細胞からなる器官を圧迫して正常な機能を妨げるようになっていく。これが腫瘍になるのである。つまりガンとは、体の細胞が制御不能なほどに増殖することだ。
ガンはあらゆる細胞に生じる。細胞にはさまざまなものがあるので、ガンにもいろいろな種類がある。人間だけでも何百種というガンがある。発生した場所によって、胃ガン、肺ガンなどと呼ばれるが、血液やリンパや骨、筋肉にもできる。したがって、ガンというのは1つの病気ではなく、病気の大きな集合ということになる。
このことが、ガンを治す方法を見つけることの難しい原因の1つになっている。
ガンに立ち向かう方法は、1つには、まず何がガンを起こすのかを知ることだ。また、それがどのようにして正常な細胞にガン細胞をつくるのか、それを解明しなければならない。ガンを引き起こす原因がわかれば、ガンの予防法も見つかるかもしれないからだ。
一方、細菌の細胞を破壊する今の抗生物質のように、体の中にできたガン細胞を破壊する物質の研究も行われている。
これまで、ガンを引き起こす化学物質がいろいろ発見されている。政府は、このような発ガン性物質を食品に添加することを禁止したり、種々の分野で使用されないようにいろいろな方策を講じている。このような方法もガンの予防に役立つ。
ある種の動物でガンとウイルスの間に密接な関係があるため、ガンの中にはウイルスによって起きるものも多いのではないか、と考える学者が増えている。だが、ウイルスがどうして人間の体にガン細胞をつくれるのかは、まだよくわかっていない。
このようにガンの原因の研究は難しいが、ずいぶん進歩してきてはいる。やがて、違う種類のガンには共通するものはほとんどない、とわかる日がくるかもしれない。あるいはまた、種々の発ガン性物質がみな同じように作用する、とわかる日がくるかもしれない。

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どうでもいい、じじぃの日記。
20年前には、がんについてほとんど分からなかった。
今は、「がん抑制遺伝子」があることが分かっている。
胃がんの原因なんかは、ピロリ菌が遺伝子変異を起こして胃がんを引き起こしていることが分かった。
最近では、ゲノム編集を使って新しいがん治療の研究が始まっている。
もう5年後には、AIを用いて、一人ひとりに合ったがん治療ができる時代になるような気がする。