- 作者: 梅谷薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/27
- メディア: 単行本
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その苦しみの背後には、人間関係の闇が広がっている
病院で苦痛を訴えても「異常なし」と言われ、途方にくれている人へ――。
その苦しみの背後には、人間関係の闇が広がっている
病院で苦痛を訴えても「異常なし」と言われ、途方にくれている人へ――。
人が幸せになるためには、ずるい人の行動と心理を知っておかなければならないのである。
あなたを騙そうとする人は、親切ややさしさを装って近づいてくる。相手の行動だけでなく、心を見なければ、何度でも騙される。
How to Win Friends and Influence People
【日本の議論】医者はどこに消えた? 「医療崩壊」構図と解決策は
日本の人口1000人あたりの医師数は2・0人。これはOECD(経済協力開発機構)諸国の中では、30カ国中27位。最低レベルの数字だ。最高はギリシャの4・9人、フランス、ドイツは3・4人、アメリカは2・4人といった具合である。
《医師数が増加しつづけると、将来的に国民が病院漬けとなり国家財政を破綻(はたん)させる懸念がでる》
いわゆる「医療費亡国論」と呼ばれる理論で、行財政改革を推進する主柱の1つとなった。一方で、医師過剰による過当競争を心配した日本医師会も、医師数の抑制に理解を示してきたという経緯もあった。
医師免許を取得した『医師総数』と、実際に現場で働いている医師の数は違う。
「医師の偏在」を考えるうえで大きなポイントは2つある。「地域の偏在」と「診療科の偏在」だ。
「一生懸命やっても最後にはトラブルになって裁判で負けるなんて、やっていられない」(若手医師)
年々すさまじい勢いで専門化、高度化する医学・医療は、現場により多くの専門医を必要とさせている。
また、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の普及など、従来よりも丁寧な医療が求められることで、医師が個々の患者に割かなくてはいけない時間も増えた。
出身大学の医局を研修先として選ぶ新人が激減したのである。多くが都市部の民間病院を選んだ。
そのままでは立ちゆかなくなった「大学の医局=付属病院」は、自身の存続のため、これまで公立病院などに派遣していた医師を医局に戻す措置をとった。