・志津三郎氏の「地獄十兵衛」という小説を読みました。「島原の乱で死んだハズの天草四郎が実は生きていて上に吸血鬼になっており、柳生十兵衛と戦う」という内容。「魔界転生」? たぶん関係ないです。ラストがあっさりすぎて、拍子抜け。


中村彰彦氏の「柳生最後の日」。「幕末の柳生一族」という珍しい題材の短編小説で、柳生藩の皆さんが、佐幕派と勤王派に分かれて内輪もめするお話。内輪もめの結果、柳生藩は…ネタバレなのでカット。


 見所は、佐幕派の柳生藩江戸侍の皆さん(柳生新陰流の使い手である)が、「勤王派のヤツは、殺しちまおうぜ!」とのたまったり、宗矩や十兵衛の墓に組太刀の型を奉納したりと調子にのるところ。直後に、一番の使い手である1人が、銃に囲まれて「銃には勝てません」と抵抗もせずに降伏してしまうシーンがあり、最高です。

コボちゃん感想

 今日の話から察するに、かくれんぼ参加者はみんな、コボの隠れ場所なんかとっくに気づいているんでしょうね。それで、わざと気づかないフリ。やさしい! やさしいぞ! かくれんぼ仲間が家族ならいいけど、サトシとかアキラとかシゲルたち友達連中なら、そのやさしさは時に凶器ですが。

サザエさん感想

1話目
・中島さん、なんでおじいさんが家庭訪問の対応をしているの? 存在は確認済みなんだから、親がでてきてもいいと思うんですが。共働き設定?
・弟を追いかけまわすという現実社会じゃ虐待扱いされることすら、「サザエさんは元気だ」と好意的に受け取ってくれる町なんだから、ゴリラのマネのことが広まったことくらい平気だと思います。


2話目
・リカちゃんママ和服派は、もう完全に確定ですね。
・マスオ帰宅時のタラオのえらそうなポーズが、マジでやばいです。なぜそこで、父親をばかにする。
・タマの大きさが、タラオの体と同じくらいのシーンがありました。


3話目
・有名な波平の無駄ネタ。まさに殿堂入りですね。
・急に「もったいない」とか言い出す波平ですが、もしかして給料でもカットされたんでしょうか。
・こういうネタになると、家族がお互いの恥部を晒しあう展開になるので嬉しいです

カネカネキンコ 愛の劇場 第3話


前回


「どうしよう。俺も…俺も女子小学生を見たら、抱きつきたくなってきた」


 女子小学生に抱きついて逮捕された敷田さんは退職のはこびとなり、彼が担当していた5人の入居者は、男性職員5人が分担して受け持つことになった。職員5人のうちには、倉井も含まれていた。

 
 それから一ヵ月後。冒頭のようなセリフを吐いたあと、「風になりたい」と言い残して倉井は休職した。知り合いの心療内科医に泣きついて、診断書を書いてもらったそうだ。


 敷田さんから託された入居者を含めて、倉井の担当していたのは全部で6人。やはり相当ハードだったようである。


「井村さんの担当だけど、頼まれてくれないか」


 井村さんとは、倉井が敷田さんから受けついだ入居者さんだ。引き受けたら、俺の担当入居者も6人になるわけだが、「いけるんじゃなかろうか」とか俺は思っていた。


 俺が元から担当している入居者は、比較的楽な人が多い。井村さんも、頭もはっきりしているし、多少糖尿の気があること以外は体調にも異常なし。家族も頻繁に訪れてきて、協力してくれている。本人が納得して入居しているので、問題なんかもほとんどない。新しい職員が来るのも、そう遠いことではないはずだ。


「いいですよ」


 点数稼ぎの意味もこめて、俺は引き受けた。


 これがまずかった。


 非常にまずかった。俺は知らず知らずの間に疲れていたようなのだ。そしてその疲れは、ひそかに俺の体と心を蝕んでいたのだ。


 ある日俺は、仕事の帰りに道ですれ違った小さな女の子から目が離せなくなっている自分に気づいたのだ。